Voice
発売日
2024年4月6日
税込価格
880円
(本体価格800円)
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Voice 2024年5月号

今月号の読みどころ

4月10日、総選挙を迎える韓国。
2年前に尹錫悦政権が誕生して以来、それまで険悪な関係が続いていた日韓関係は好転しました。
とはいえ、依然として歴史認識問題や竹島問題などの懸案は存在しますし、今後も韓国の対日姿勢は時々の政治状況により変動するはずで、すべての課題が即座に解決するとの見方は楽観的でしょう。

隣国であればこそ、両国のあいだには種々の課題や因縁が存在しますが、私たちは韓国がいま直面している「現実」を知ったうえで、いかに戦略目標を共有して、建設的な二国間関係を築くべきなのか。駐韓国大使を務めた冨田浩司氏や、尹政権のポピュリズムを紐解く木村幹氏の論稿などを掲載しています。
また、新著『拒否戦略』が話題を呼ぶエルブリッジ・コルビー元米国防次官補代理とハドソン研究所の村野将研究員の特別対談は、東アジアの秩序と日本の安全保障を考えるうえで必読の内容です。

特集2は「トランプは世界を壊すか」。
日本でも「もしトラ」が本格的に議論され始めているいま、アメリカでトランプ氏が支持を集めている背景や、再登板が現実化したときの世界への影響を考えます。

巻頭には、安田峰俊氏による陳水扁元台湾総統への独占インタビューを掲載。中国共産党と対峙し続けてきた陳元総統は、はたして何を語るのか。ぜひご一読ください。
公式サイト

今月号の目次

特集1:韓国の現実
日韓関係「再構築」への道筋
冨田浩司
34p
「理念対決」ではなくなった選挙
牧野愛博
42p
尹錫悦政権のポピュリズム
木村 幹
50p
日本との明暗を分けた経済の脆弱性
高安雄一
58p
人口減少対策には「多様性」が欠かせない
春木育美
68p
危機をチャンスに変えた韓流コンテンツ
黄 仙惠
76p
出版事情から考える「韓国との距離」
金 承福
84p
対中国「拒否戦略」の条件と落とし穴
エルブリッジ・A・コルビー&村野 将
92p
特集2:トランプは世界を壊すか
「トランプ化」しないと勝てない?――バイデンの隘路
三牧聖子
130p
「イデオロギー」なき利己主義
橋本 努
138p
トランプの「魔法」をどう解くか
五十嵐元道
146p
楽観主義が「金融市場」に混乱を招く
塚口直史
154p
連載ほか
台湾有事は始まっている
峯村健司
104p
質問の質は「議員の質」
片山宗親
112p
教養とは「将来の自分」を想像する力
森本あんり&レジー
120p
戦争報道の「ジレンマ」の先に
須賀川 拓
200p
独占インタビュー
中国を恐れる必要はない
陳 水扁
14p
「中国嫌い」のための中国史〈8〉
『孫子』
安田峰俊
182p
日本史は「敗者」に学べ〈4〉
源義経
呉座勇一
190p
岡本喜八生誕100年
「戦中派」が戦後日本に問いかけたもの
福間良明 前田啓介
162p
グローバルヘルスは生まれ変わるか
馬渕俊介
208p
ニュースとコメンテーターの未来
石田 健
216p
「世間教」の同調圧力から抜け出せるか
佐藤直樹
222p
令和の事業家
「被害」をふり返る場が必要
坂上 香
230p
著者に聞く
うっかり手にした女性に勇気を
山内マリコ
234p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
表層と実態が乖離する政治
西田亮介
26p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
13年目の原発被災地から
藤村龍至
28p
地域から日本を動かす〈25〉
大阪の変化とたくましさ
結城豊弘
30p
歴史家の書棚〈46〉
奥島高弘『知られざる海上保安庁―安全保障最前線―』
奈良岡聰智
238p
文明之虚説〈77〉
「仕事」の本義
渡辺利夫
244p
邂逅する中世と現代〈7〉
髪の色
作・文/野口哲哉
1p
里山―未来へつなげたい日本の風景〈5〉
茅葺き
写真・文/今森光彦
6p
令和の撫子〈60〉
中条あやみ 
撮影/吉田和本
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。