歴史街道
発売日
2011年1月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2011年2月号

今月号の読みどころ

「徳川家に輿入れして数年経つというに、いまだ世継ぎができぬとはのう」。三度目の結婚で夫・秀忠よりも年上の正室・江に、そんな陰口が囁かれます。しかし、江には固く秘めた思いがありました。すなわち「ここを自分の生きる場所と定め、父母の血を伝える」というものです。その原点には、炎上する北ノ庄城と運命を共にした母・市の、凛とした姿がありました。「自分には帰るべき実家はない。ならばここで、浅井と織田の血に恥じぬ生き方をしよう」。それこそが母が身をもって示してくれた生きる上での覚悟であり、江だけでなく、姉の茶々(豊臣秀吉側室・淀)や初(京極高次正室)もそれぞれが受け止めたものでした。乱世を気高く生きた浅井三姉妹の誇りを描きます。第二特集は「秋風五丈原」です。

公式サイト
今月号の目次
三姉妹、産仕舞、猿芝居
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたいvol. 49
竹野内豊
7p



【総力特集】茶々、初、そして… 江と戦国乱世 浅井三姉妹が守り抜いたもの
[総論]
戦国の荒波の中、誇りを失わず凛として生きた母と娘たち
坂東眞理子
14p
ビジュアル1 
琵琶湖を望む浅井氏の本拠・小谷城の威容

20p
特別インタビュー 
乱世をしなやかに強く生きた江の魅力
上野樹里
22p
ビジュアル2 
三姉妹を取り巻く人々

24p
「御前をよきに頼む」夫への想いを秘め、幼子を抱き敵のもとへ
梓澤 要
26p
コラム1 
織田か、朝倉か…浅井家当主の決断

31p
ビジュアル3
小谷、北ノ庄、大坂…三人を彩った城

32p
「浅井の血を伝えよ」落城の業火の中、母が最期に示した覚悟
八尋舜右
34p
「悪いようにはせぬ」秀吉の打算に翻弄された三姉妹のそれから
楠戸義昭
40p
コラム2 
秀吉を怒らせた江の二人の夫

45p
今度こそ幸せに…秀頼誕生、秀忠と結婚、しかし風雲は急を告げて
畑 裕子
46p
コラム3 
実直ゆえに…忠隣が推した二代将軍

51p
豊臣家の母、裏切り者の妻、徳川家の嫁、…それぞれの天下分け目
江宮隆之
52p
コラム4 
千姫、家光、和子…江の血を継いだ子供たち

57p
江、初、茶々…
それぞれの人生年表

58p
自分がすべきことは何か…大坂城と姉の悲劇になす術もない中で
植松三十里
60p
NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」に込めた思い
田渕久美子
66p



江とその家族たち編
高野山奥之院に戦国武将の墓碑を訪ねて

70p



【特集】諸葛亮孔明 VS 司馬懿仲達 秋風五丈原「北伐」に志を託して
「天下三分の計」か、関中死守か…三国志最後の大戦
渡邉義浩
78p
ビジュアル 
「天下三分の計」完遂のために…諸葛亮、五度の北伐!

86p
成否を天に委ね、「志」を全うすべく遥か北を目指す[前編]
痛恨の街亭、愛弟子とともに勝機失う
秋月達郎
88p
天才軍師の最期、名士の逆襲…三国統一年表

93p
成否を天に委ね、「志」を全うすべく遥か北を目指す[後編]
死して後已む…敵軍を前に将星墜ちて
秋月達郎
94p
コラム
司馬懿の一矢が導いた中国統一

99p



連載小説 我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 第12回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
乾 緑郎

114p
真実の日米衝突史―その歴史から何を学ぶべきか
第7回 「五十年不動」の改定日米安保の枠組み
渡部昇一
116p
良質・スピード・情報収集……
江戸の「下り酒」ビジネス―その栄枯盛衰
河島順一郎
123p
きまぐれ探検 昭和なスケッチ
第9回 淡路町界隈
本山賢司
128p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

132p
歴史街道・ロマンへの扉
知恩院
鶴田純也
134p
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒
第7回 新潟県 のっぺ
石田 千
136p
続・自転車紀行 シルクロードをゆく
第1回 タシケントからサマルカンドへ
長澤法隆(写真・文)
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。