雑誌
歴史街道 2013年8月号
今月号の読みどころ
「敵はいず方が猛勢か」。慶長5年(1600)9月15日、関ケ原夕刻。西軍の潰走で島津隊300は敵中に孤立。島津義弘は眦を決しました。「猛勢の中へ駆けよ。今こそ薩摩武士の意地を見せい!」。将兵らは「チェスト行け!」と咆哮するや、猛然と突進します。まさかの敵中突破でした。しかし多勢に無勢、東軍の追撃でみるみる数を減らすと、義弘の甥・豊久が反転します。「島津の戦、見せもんそ」。豊久は僅か十数名で、烏頭坂に立ちはだかりました。義弘を脱出させるための「捨てがまり」です。九州を制し、朝鮮の役では敵に畏怖され、関ケ原で東軍を怯ませた島津軍。彼らはなぜ常に寡兵で大敵に挑み、破ることができたのか。その強さの秘密に迫ります。第二特集は「神社と遷宮の謎Q&A」です。
公式サイト |
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おべんきょう島津 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.79 |
初音映莉子 |
7p |
総力特集 鬼島津戦記 「大敵に勝つ!」薩摩の意地
総論 常に大敵を打ち砕く! 戦国最強を誇った男たちの「意地」とは |
山内昌之 |
14p |
「命捨てがまるは今ぞ!!」 平野耕太『ドリフターズ』が描く島津豊久 |
20p |
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ビジュアル1 「地軸の底まで叩き斬れ!」野太刀自顕流の気迫 |
24p |
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ビジュアル2 地の利を活かす! 沖田畷の戦い |
26p |
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「こいが島津ん戦じゃ!」木崎原、高城川…肉を切らせて敵の骨を断つ |
近衛龍春 |
28p |
「九州を制覇すべし!」沖田畷、戸次川で、家久の用兵の妙が冴える |
山元泰生 |
34p |
『上京日記』が伝える家久一行のあばれ旅 |
40p |
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剽悍無比! 島津家臣団列伝 一門・異姓分家 編 |
桐野作人 |
42p |
「十死に一生はこんこっど!」遅参の汚名は武勇と侠気で返上すべし |
橋場日月 |
44p |
疾風迅雷! 鬼島津年表 |
49p |
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負けるな、嘘を言うな、弱い者をいじめるな…大切にしたい薩摩の士風 |
島津義秀 |
50p |
敵二十万対七千…絶望的な兵力差に挑んだ、乾坤一擲のお家芸とは |
工藤章興 |
52p |
剽悍無比! 島津家臣団列伝 重臣・平士 編 |
桐野作人 |
58p |
「小西勢を救い出せ!」露梁津に待ち構える敵水軍に島津船、吶喊す |
秋月達郎 |
60p |
コラム 「頼朝公に並ぶ誠の大将」家康が讃えた義久 |
65p |
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家康か、三成か…義弘の関ケ原への道 |
66p |
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「勝ったつもりか、井伊兵部!」退き口で見せた、薩摩の捨てがまり |
高橋直樹 |
68p |
ビジュアル3 チェスト行け! 関ケ原「退き口」ルートを探る |
74p |
知っているようで知らない 神社と遷宮の謎Q&A
第一部・神社の謎篇 神社はどんな場所? 祭や神輿の意味は? |
鎌田東二 |
78p |
ビジュアル 「聖なる地」にお参りしよう! ―全国神社マップ |
84p |
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第二部・遷宮の謎篇 遷宮とは何か? 伊勢神宮や出雲大社はどんな神社? |
鎌田東二 |
86p |
コラム 身近な神社に行ってみよう |
92p |
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緑十字船「阿波丸」の悲劇 第四回 賠償請求権の放棄 |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第三回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 中田整一 |
114p |
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玄翁和尚、民衆とともに百里の道をひらく 牧庵鞭牛物語 |
松田十刻 |
116p |
日本人に大人気の観光地 モン・サン・ミッシェルの数奇な歴史 |
田中次郎 |
122p |
東野圭吾著『夢幻花』で話題沸騰! 江戸の朝顔は天下一品 |
藤谷恵 |
128p |
歴史街道・ロマンへの扉 神泉苑 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第十二回 串揚げ天ぷら・たこの黄身酢あえ |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
日本ふるさと紀行 第七回 千葉・佐原 |
写真・中塚裕 文・西澤健二 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。