雑誌
Voice 2015年5月号
今月号の読みどころ
日経平均2万円時代の到来か。ここのところ、企業業績が上向き、今年の春闘は過去最高のベアが相次いだ。企業が設備投資にお金を使い、賃金を引き上げてくれれば、個人消費にも波及し、デフレ脱却も現実味を帯びてくる。
総力特集は「日本買いは続くか」。長谷川慶太郎氏は2015年中に2万5000円の水準まで上がると読む。その理由の一つとして「中国の投資家は、資産を逃避させるために熱心に日本株を買い進め」、アメリカの公的年金ファンドも日本株買いに動いているのだとか。その要因に円安と技術力を上げる。武者陵司氏は「群衆が劇場の狭いドアに殺到するように、現金・預金・国債という安全資産から株式に向かう」と予測し、その衝撃で壮大な歴史的相場が幕を切って落とされたという。「日本買い」はいまや株式だけではない。中国人の「爆買い」
も話題だ。福島香織氏によると、珊瑚の宝飾品や「南部鉄瓶」は、中国人にとっては投機の対象だそうだ。久しぶりの明るい話題が目白押しだが、喜んでばかりもいられない。日本企業や工場そのものが「爆買い」される時代だそうで、それも悪い話ではないのかもしれないが。
第二特集は、「戦後70年」企画として歴史教育とペリリュー島を取り上げた。渡部昇一氏と教育現場での経験をもつ森靖喜氏は「武士道や日本人の正しい歴史を教える」ことの必要性を強調した。天皇皇后両陛下は4月8日と9日に戦没者慰霊のため、パラオ共和国を訪問される。戦後60年の節目の年にサイパンをご訪問され、70年の今年最も激しい戦闘が繰り広げられたペリリュー島で戦没者を慰霊される。戦後、多くの日本人が忘れていたペリリュー島を両陛下がご訪問される意味は大きい。国民も祖国のために戦った英霊に頭を垂れて黙祷を捧げるべきだろう。
特別企画では「歴史に背く韓国」と題し、リッパ-ト米駐韓大使襲撃事件で取沙汰されたテロと歴史戦について考えた。『愛国者がテロリストになった日』の著者早坂隆氏と朝鮮半島史に詳しい拳骨拓史氏に、安重根の真実の姿を語っていただいた。また、高橋史朗氏はマグロウヒル社の世界史教科書の慰安婦記述がいかにひどいかを論証し、「性奴隷」というプロパガンダで邦人いじめが起こっていることを伝えた。
最後に大型鼎談として、いまや自公連立政権の行方を占う二階俊博自民党総務会長と漆原良夫公明党中央幹事会会長に、政治解説者の篠原文也氏が斬り込んだ。憲法改正、70年談話、日韓・日中関係をはじめ、9月の自民党総裁選についても言及。今後の政局の読み筋を教えてくれる。ぜひ、ご一読いただきたい。
総力特集は「日本買いは続くか」。長谷川慶太郎氏は2015年中に2万5000円の水準まで上がると読む。その理由の一つとして「中国の投資家は、資産を逃避させるために熱心に日本株を買い進め」、アメリカの公的年金ファンドも日本株買いに動いているのだとか。その要因に円安と技術力を上げる。武者陵司氏は「群衆が劇場の狭いドアに殺到するように、現金・預金・国債という安全資産から株式に向かう」と予測し、その衝撃で壮大な歴史的相場が幕を切って落とされたという。「日本買い」はいまや株式だけではない。中国人の「爆買い」
も話題だ。福島香織氏によると、珊瑚の宝飾品や「南部鉄瓶」は、中国人にとっては投機の対象だそうだ。久しぶりの明るい話題が目白押しだが、喜んでばかりもいられない。日本企業や工場そのものが「爆買い」される時代だそうで、それも悪い話ではないのかもしれないが。
第二特集は、「戦後70年」企画として歴史教育とペリリュー島を取り上げた。渡部昇一氏と教育現場での経験をもつ森靖喜氏は「武士道や日本人の正しい歴史を教える」ことの必要性を強調した。天皇皇后両陛下は4月8日と9日に戦没者慰霊のため、パラオ共和国を訪問される。戦後60年の節目の年にサイパンをご訪問され、70年の今年最も激しい戦闘が繰り広げられたペリリュー島で戦没者を慰霊される。戦後、多くの日本人が忘れていたペリリュー島を両陛下がご訪問される意味は大きい。国民も祖国のために戦った英霊に頭を垂れて黙祷を捧げるべきだろう。
特別企画では「歴史に背く韓国」と題し、リッパ-ト米駐韓大使襲撃事件で取沙汰されたテロと歴史戦について考えた。『愛国者がテロリストになった日』の著者早坂隆氏と朝鮮半島史に詳しい拳骨拓史氏に、安重根の真実の姿を語っていただいた。また、高橋史朗氏はマグロウヒル社の世界史教科書の慰安婦記述がいかにひどいかを論証し、「性奴隷」というプロパガンダで邦人いじめが起こっていることを伝えた。
最後に大型鼎談として、いまや自公連立政権の行方を占う二階俊博自民党総務会長と漆原良夫公明党中央幹事会会長に、政治解説者の篠原文也氏が斬り込んだ。憲法改正、70年談話、日韓・日中関係をはじめ、9月の自民党総裁選についても言及。今後の政局の読み筋を教えてくれる。ぜひ、ご一読いただきたい。
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今月号の目次
巻頭インタビュー
原発再稼働への提言 |
リチャード・レスター/[聞き手]石川和男 |
18p |
総力特集:日本買いは続くか
プロ経営者が相場をつくる |
長谷川慶太郎 |
34p |
歴史的大相場を確信する理由 |
武者陵司 |
46p |
ベーシック・インカムが貧困を救う |
原田 泰 |
54p |
中国人「爆買い」の裏事情 |
福島香織 |
62p |
観光立国につながるインバウンド戦略 |
成田一夫 |
70p |
SPECIAL
政界「仕事師」会談 |
二階俊博/漆原良夫/篠原文也 |
136p |
特集:武士道とペリリュー島
教育は武士道で甦る |
渡部昇一/森 靖喜 |
78p |
天皇皇后両陛下とパラオ |
井上和彦 |
88p |
元軍曹が語る二年半のゲリラ戦 |
永井敬司 |
98p |
特別企画:歴史に背く韓国
第二の安重根が生まれる日 |
早坂 隆/拳骨拓史 |
108p |
慰安婦問題をめぐる邦人いじめ |
高橋史朗 |
116p |
読み物
少年法は改正すべきか |
小浜逸郎 |
128p |
人生は演劇だ! |
川平慈英/梶原涼晴 |
148p |
これでいいのか「新・宇宙基本計画」 |
中野不二男 |
184p |
東京都受動喫煙防止対策の暴走 |
岸 博幸 |
192p |
連載
超韓流猫コリにゃん〈新連載〉 ジパにゃん 韓国に降り立つ |
室谷克実[原案]/諸星惣一郎[漫画] |
167p |
日本は香港でいかに善政を実施したか 反日歴史認識の「教典」Ⅴ |
水間政憲 |
158p |
説教ストロガノフ〈最終回〉 殺される学校には行くな! |
上念 司/倉山 満 |
200p |
ニッポン新潮流〈国内政治〉 議員の「コスパ」を考えよう |
菅原 琢 |
28p |
ニッポン新潮流〈経済政策〉 世界同時リフレの向かう先 |
飯田泰之 |
30p |
ニッポン新潮流〈生活社会〉 路上弁当販売を阻止して何になる |
山形浩生 |
32p |
健康は生成する〈第2回〉 SOCとは何か |
斎藤 環 |
208p |
周五郎は残った〈第2回〉 青べか物語 |
福田和也 |
218p |
覚醒するクラシック〈第23回〉 四季 |
百田尚樹 |
229p |
巻頭言〈第5回〉 煮詰まった |
養老孟司 |
15p |
私日記〈第185回〉 差別される立場から |
曽野綾子 |
234p |
平成始末〈第65回〉 『21世紀の資本』と『貧乏物語』 |
山折哲雄 |
246p |
真相スクープ 反日歴史認識の「教典」V |
構成/水間政憲 |
6p |
凛たる女性〈53〉 安永愛香 |
撮影/遠藤 宏 |
9p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。