雑誌
Voice 2014年7月号
今月号の読みどころ
韓国では立て続けに事故が発生している。地下鉄は追突事故を起こし、建設中のビルは完成前に傾き、バスターミナルや療養病院の火事では死傷者まで出ている。新聞には「安全後進国」との見出しが躍り、旅客船「セウォル号」沈没事故の対応をめぐり、政府への批判が噴出。朴槿惠大統領は国民に謝罪し涙を見せた。日本でもJR北海道の脱線事故などが頻発し他人事ではない。
今月号の総力特集は、中国・北朝鮮との関係も含め「断末魔の韓国経済」とのタイトルで、隣国の実状に迫った。曽野綾子氏は、対談で「最終的には個人にとっても国家にとっても徳が力になる」と述べ、一方で「他国のことばかりいっていられない。国際的信用が崩れてしまったら、日本という国は立ち行かなくなってしまう」と戒めた。三橋貴明氏と長谷川慶太郎氏の主張は似ている。これまでのウォン安政策が、大手輸出企業のグローバル市場での「国際競争力」を高めたという。だが、「拡大した利益の過半は外国人投資家に配当金として支払われる」(三橋氏)のだとか。最近はウォン高に振れ、輸出企業は業績が悪化し悲鳴を上げているとも。「テキサス親父」ことトニー・マラーノ氏は、慰安婦像が続々とアメリカに造られることに疑問を呈し、中韓の経済が悪化すればするほど反日が活発化すると読む。古谷経衡氏は、「『グローバリズム』の掛け声のもと、実力主義、エリート優先の人事が跋扈し、国内での『勝ち組』『負け組』の格差が鮮明になる『新自由主義』的社会が事故の背景」にあるという仮説を紹介。日本への忠告として、同様の指摘をする有識者が何人かいた。
「国土は守れるのか」との第二特集は、集団的自衛権の行使をめぐり安倍首相と公明党の対立について考えた。屋山太郎氏は国際政治の潮目が変わっているにもかかわらず、公明党がブレーキとなっており、「公明党が折れるか、連立を解消するか早く決してもらいたい」と結論づけた。髙橋洋一氏は、「私は自分の身しか守らない。隣で女性が暴漢に襲われていようと、警官がいなければ見て見ぬふりをして放置します」という態度で、戦後の日本政府の対応を批判する。
6月は世界も日本もブラジルW杯で一色に。サッカー解説者として活躍する元日本代表の中山雅史氏、名波浩氏、福西崇史氏に直前予想をしてもらった。グループステージ突破のイメージは、これを読めばバッチリ頭に入る。また、今月号一押しの論考は、札幌医科大学の高田純教授の「『美味しんぼ』論争・科学者からの反論」。非科学的な風評加害を廃し、「福島県の皆さん、心配無用です」とのメッセージは一読に値する。
今月号の総力特集は、中国・北朝鮮との関係も含め「断末魔の韓国経済」とのタイトルで、隣国の実状に迫った。曽野綾子氏は、対談で「最終的には個人にとっても国家にとっても徳が力になる」と述べ、一方で「他国のことばかりいっていられない。国際的信用が崩れてしまったら、日本という国は立ち行かなくなってしまう」と戒めた。三橋貴明氏と長谷川慶太郎氏の主張は似ている。これまでのウォン安政策が、大手輸出企業のグローバル市場での「国際競争力」を高めたという。だが、「拡大した利益の過半は外国人投資家に配当金として支払われる」(三橋氏)のだとか。最近はウォン高に振れ、輸出企業は業績が悪化し悲鳴を上げているとも。「テキサス親父」ことトニー・マラーノ氏は、慰安婦像が続々とアメリカに造られることに疑問を呈し、中韓の経済が悪化すればするほど反日が活発化すると読む。古谷経衡氏は、「『グローバリズム』の掛け声のもと、実力主義、エリート優先の人事が跋扈し、国内での『勝ち組』『負け組』の格差が鮮明になる『新自由主義』的社会が事故の背景」にあるという仮説を紹介。日本への忠告として、同様の指摘をする有識者が何人かいた。
「国土は守れるのか」との第二特集は、集団的自衛権の行使をめぐり安倍首相と公明党の対立について考えた。屋山太郎氏は国際政治の潮目が変わっているにもかかわらず、公明党がブレーキとなっており、「公明党が折れるか、連立を解消するか早く決してもらいたい」と結論づけた。髙橋洋一氏は、「私は自分の身しか守らない。隣で女性が暴漢に襲われていようと、警官がいなければ見て見ぬふりをして放置します」という態度で、戦後の日本政府の対応を批判する。
6月は世界も日本もブラジルW杯で一色に。サッカー解説者として活躍する元日本代表の中山雅史氏、名波浩氏、福西崇史氏に直前予想をしてもらった。グループステージ突破のイメージは、これを読めばバッチリ頭に入る。また、今月号一押しの論考は、札幌医科大学の高田純教授の「『美味しんぼ』論争・科学者からの反論」。非科学的な風評加害を廃し、「福島県の皆さん、心配無用です」とのメッセージは一読に値する。
公式サイト |
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今月号の目次
総力特集:断末魔の韓国経済
特別対談 「徳」を失った韓国の悲劇 |
曽野綾子×山田吉彦 |
36p |
国家解体へ進む朴政権 |
三橋貴明 |
48p |
隣国には「NO」といってしまえ |
トニー・マラーノ/取材・翻訳:大野和基 |
57p |
「円安・ウォン高」地獄がやってきた |
長谷川慶太郎 |
66p |
激しく嫌韓化する台湾 |
古谷経衡 |
76p |
「中韓離れ」が加速する |
渡邉哲也 |
84p |
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||
巻頭白熱鼎談 完全予想・サッカーW杯 |
中山雅史×名波 浩×福西崇史 |
18p |
特集:国土は守れるのか
日米基軸を壊す自公連立 |
屋山太郎 |
94p |
プーチンは北海道を狙う |
日高義樹 |
104p |
集団的自衛権は「正当防衛」だ |
高橋洋一 |
112p |
|
||
「日本は渡来人大国」のウソ |
拳骨拓史 |
126p |
「美味しんぼ」論争・科学者からの反論 |
高田 純 |
136p |
安倍総理への手紙 |
小川榮太郎 |
144p |
怒れ!専業主婦 |
篠原文也 |
154p |
東京を世界の防災中枢にせよ |
吉川圭一 |
162p |
全体主義化する日本 |
匿名座談会 |
183p |
緊急寄稿 中越戦争勃発のリスク |
矢板明夫 |
118p |
|
||
新世代の流儀 「いくつもある聖書から伝承の変化を突き止める」 |
長谷川修一/取材・構成:木村俊介 |
169p |
ニッポン新潮流〈国内政治〉 解釈改憲で揺らぐ自公連立 |
菅原 琢 |
28p |
ニッポン新潮流〈経済政策〉 人手不足こそ経済成長の糧 |
飯田泰之 |
30p |
「ニッポン新潮流〈生活社会〉 メディアの誤報を改善する方法 |
山形浩生 |
32p |
「ニッポン新潮流〈科学医療〉 子宮頸がんワクチン接種は拙速だったか |
最相葉月 |
34p |
テロリスト・安重根〈第5回〉 斜陽 |
早坂 隆 |
194p |
乙武洋匡、世界の大使に会いに行く〈第4回〉 ブラジルから日本へ、つながる五輪のバトン |
乙武洋匡 |
204p |
武士の碑〈第10回〉 田原坂 |
伊東 潤 |
212p |
覚醒するクラシック〈第13回〉 ラグタイム |
百田尚樹 |
228p |
巻頭言〈7〉 まず九条二項の削除を |
小浜逸郎 |
15p |
私日記〈第175回〉 眠っていた弟子 |
曽野綾子 |
234p |
平成始末〈第55回〉 「法令遵守」より「相談」 |
山折哲雄 |
246p |
友アートを訪ねて〈18〉 [アンドリュー・ワイエス] |
原田マハ |
6p |
凛たる女性〈43〉 [メニニ茉莉奈] |
撮影/遠藤 宏 |
9p |
|
||
Killerフレーズ 時代を斬る!論点 |
1p |
|
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
242p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
243p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
244p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。