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Voice 2023年11月号
今月号の読みどころ
今年8月、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカ共和国の5カ国からなるBRICSが、2024年1月より拡大されることで合意しました。新たに加わるのは、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の六カ国。近年、日本でも「グローバルサウス」の躍進が語られ始めて久しいですが、新しいBRICSの11カ国を見ても、政治体制や経済の状況、歴史や文化は一国ずつ少なからぬ差があります。いわゆる新興国の最前線ではいま、何が起きているのか。その変化は、国際情勢や経済にどのような影響を及ぼすのか。グローバルサウスという「幻想」に囚われず、新興国の最前線に迫りつつ、世界の変化と日本の針路を考えます。新興国と中国に対する接し方を説く田中明彦氏の論稿や、「グローバルサウスは存在しない」と強調する「欧州の知性」ジャック・アタリ氏のインタビューなどを掲載するほか、ヤマハの中田卓也社長が新興国におけるビジネスを語ります。
第2特集は「『古い組織』がなくならない」。ビッグモーター社の不祥事やジャニーズ事務所の問題が社会を揺るがせたいま、組織の在り方を検討します。巻頭には福島第一原発処理水放出問題で語るべき本当の論点を、鈴木一人氏と開沼博氏が徹底議論。
第2特集は「『古い組織』がなくならない」。ビッグモーター社の不祥事やジャニーズ事務所の問題が社会を揺るがせたいま、組織の在り方を検討します。巻頭には福島第一原発処理水放出問題で語るべき本当の論点を、鈴木一人氏と開沼博氏が徹底議論。
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今月号の目次
特集1:グローバルサウスという幻想
中国には毅然と、新興国には誠実に |
田中明彦 |
38p |
「グローバルサウス」は存在しない |
ジャック・アタリ |
48p |
「米ドル覇権への挑戦」になり得るか |
唐鎌大輔 |
56p |
反欧米にこだわるのは中露だけ |
梶谷 懐&廣瀬陽子 |
64p |
代弁者から真の盟主をめざすインド |
笠井亮平 |
74p |
「ビジネスと人権」時代のアジアとの共創 |
後藤健太 |
82p |
安定と漂流の岐路に立つ「新中東」 |
杉田弘毅 |
90p |
なぜアフリカで工業化が進まないのか |
福西隆弘 |
98p |
ビジネスの鍵は「文化へのリスペクト」 |
中田卓也 |
106p |
特集2:「古い組織」がなくならない
世界基準の「MVV経営」へ |
岩田松雄 |
140p |
組織はこうやって変えていける |
斉藤 徹 |
148p |
パワハラをなくせない「日本のジレンマ」 |
津野香奈美 |
156p |
タンザニア人から学ぶ「多様性」の意味 |
小川さやか |
164p |
連載 ほか
日銀は「金融引き締め」に転じるか |
岩田規久男 |
114p |
音楽の「救い」が「呪縛」になる時 |
竹田ダニエル |
122p |
「お魚券」で水産業を支えよ |
有路昌彦 |
130p |
女子トップアスリートの社長論 |
髙田真希 |
200p |
発達障害をめぐる誤解 |
岩波 明 |
210p |
巻頭対談 原発処理水問題、棚上げのツケ |
鈴木一人&開沼 博 |
16p |
台湾有事シミュレーション〈3〉 脆弱なインフラと自衛隊の課題 |
峯村健司 |
182p |
「凡夫」と認める覚悟はあるか |
ひきたよしあき |
192p |
デビュー100年、ヒッチコック映画の真髄 |
瀬戸川宗太 |
220p |
著者に聞く 本音と建前、そして無意識も認める |
香川まさひと |
226p |
令和の事業家 「生きづらい人」に本を届ける |
屋良朝哉 |
230p |
ニッポン新潮流〈歴史論争〉 世界は腹黒い? 変な山火事 |
渡辺惣樹 |
28p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 対照的な二つの入試 |
西田亮介 |
30p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 神宮外苑にみる「みどりの力」 |
藤村龍至 |
32p |
地域から日本を動かす〈19〉 旭川で出合ったこと |
結城豊弘 |
34p |
令和の人文アニメ批評〈15〉 『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』 |
渡邉大輔 |
234p |
歴史家の書棚〈40〉 秦郁彦『ウクライナ戦争の軍事分析』オリガ・ホメンコ『キーウの遠い空』 |
奈良岡聰智 |
238p |
巻頭言〈34〉 学校という不自然 |
長谷川眞理子 |
13p |
文明之虚説〈71〉 一心不乱の帝都復興 |
渡辺利夫 |
244p |
邂逅する中世と現代〈新〉 鎧と人間 |
作・文/野口哲哉 |
1p |
Wonder People〈35〉 軍も市民も巻き込む全体主義の象徴 |
写真・文/佐藤健寿 |
6p |
令和の撫子〈54〉 村上萌 |
撮影/吉田和本 |
9p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
240p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
241p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
242p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。