リーダーズクラブ [PHPくらしラク~る 2014年9月号]

職場でのちょっといい話
「ご自由にどうぞ」
ポテコ・京都府・会社員
私の職場の休憩室には、“ご自由にどうぞ”のかごがあります。
かごの中に入っているのは、割り箸やプラスチックスプーン、景品でもらったエコバッグ、ベルマークなど。家でいつの間にかたまってしまったものや、捨てるのはもったいないものなどが入っています。
必要な人にはありがたく、負担を感じず、気軽にいただけるものばかりです。
使ってくれる人がいればと、誰彼ともなくが持ち寄り、なくなったなと思った頃にまた、補充されています。私も、お弁当のお箸を忘れたときには、よくこのかごのお世話になっています。
いつの頃からか始まった小さな親切の箱。誰が始めたかは分かりませんが、こんな心温かくなるシステムを始めてくれた人に感謝しています。

職場でのちょっといい話
コックさんの言葉
たんちゃん・広島県・主婦
レストランでアルバイトをしていたときのことです。私はコックさんに「コックさんとは絶対結婚したくないです。料理を作るたびに文句を言われそうだし……」と言いました。
するとそのコックさんは、「いや、料理人は料理を作る大変さが分かっているから、作ってくれる人に感謝こそしても、文句なんて言えない。それに自分が苦労して作らなくてもさっと料理が出てくるなんて最高だよ。なんでもおいしく感じるよ」と言われました。
確かに経験をしているからこそ、その苦労や痛みが分かるわけで……。私もいろいろな経験をして、人の痛みの分かる人間になりたいと、その言葉を聞いて思いました。

職場でのちょっといい話
定年退職の贈り物
風みどり・東京都・会社員
職場のSさんが定年退職をすることになったので、贈り物を何にするか、皆で考えました。
Sさんはウォーキングが趣味で、健康のため一駅歩いて通勤されています。そこでSさんが社内でサンダルに履き替えて仕事をしている間に、下駄箱をチェック。Sさんがいつも履いている靴のメーカー、サイズをしっかりメモしました。 
そして、Sさんの定年退職の日に、そのシューズの色違いの新品をプレゼント。「いつまでもお元気で!」と言うと、Sさんは本当にうれしそうでした。