長生きしたければ、ふくらはぎをもみましょう！ ふくらはぎマッサージ 日めくり

【監修】鬼木 豊、槙 孝子／イラスト：よしのぶもとこ

この日めくりは、毎日の健康維持・増進のための「ふくらはぎマッサージ」の方法を紹介したプログラムです。まずは1カ月続けることで、ふくらはぎがほぐれるのが実感できるでしょう。さらに、2巡目、3巡目と継続して行うことで、健康なふくらはぎに変化していきます。（「はじめに」より）

ふくらはぎは“第二の心臓”
普段それほど意識したことのなかった「ふくらはぎ」――実はこのふくらはぎを持っている動物は、私たち人間だけです。なぜなら、人間だけが二足歩行するからです。
地球の重力のもと、人間の血液は約70％が下半身に集中しています。心臓は血液を送り出すことはできますが、心臓へと吸い上げる力はありません。心臓から流れ出てくる血液を受け止め、重力に逆らってせっせと心臓へ戻そうと、ポンプのようにあくせくがんばっている、それがふくらはぎです。
ふくらはぎにある血液を心臓に戻すパイプである「静脈」には、血液の逆流を防ぐ弁がついています。ふくらはぎマッサージは、もむことでこの弁を開き、足先で淀んでいた血液をスムーズに心臓に戻すことができます。ふくらはぎをもむと全身の血液がよくなるのは、このためです。
ポンプが健全に働いていれば、体中の血流はよくなりますし、ポンプの機能が低下すれば血流が滞り、さまざまな不調を引き寄せてしまいます。ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる所以は、ここにあります。
血流がよくなって、全身が温かくなることが、健康長寿につながります。体内で代謝が活発に行われてエネルギーが消費されると、免疫力の向上も期待できます。
触れるだけで心身の状態がわかり、マッサージを続けると体調がよくなるのであれば、ふくらはぎはまさに“セルフドクター”です。毎日触って、労をねぎらいながらもみほぐして、よいふくらはぎ生活を続けていきましょう。
鬼木 豊・槇 孝子

【使い方】
ふくらはぎマッサージを、部位や方法に分けて31日で一巡するプログラムにしています。
各日のマッサージは、基本的に朝、昼、夕（できれば入浴後）の「1日3回」を目安に取り組んでください。難しい場合は、都合のよいタイミングで1回でも2回でもけっこうです。もむときのポイントは31日の裏面を参照してください。

【注意】
●下肢静脈瘤のある方、妊娠中の方は、医師に相談のうえ行ってください。
●以下に1つでもあてはまる人は行わないでください。
・38℃以上の発熱がある。
・足にねんざなどの炎症がある。
・ふくらはぎを痛めている。
・3週間以内に手術をした。
・ふくらはぎにジクジクした炎症がある。
・1年以内に足を骨折した。
●効果には個人差があります。継続することが大切です。

＜毎日やってます！（編集担当T）＞日々重なるデスクワークと運動不足、抜けきらない疲労の蓄積でガチガチに固かった私のふくらはぎ。実習講座を受講したその日からみるみるふくらはぎが柔らかくなり、足全体が軽い感じに。以来、職場で自宅で少しの空き時間に毎日もみ続けています。冷えがちだった足先もほんのりあたたか、風邪もひきにくくなって食欲も増加！？（笑）。健康ふくらはぎ生活、オススメです！

＜本書の内容＞●ふくらはぎを温める●足首の曲げ伸ばし●ふくらはぎの内側を押す●足先のグーパー●ふくらはぎの真ん中を押す●足首を回す●ふくらはぎの外側を押す（横座り）●ふくらはぎの外側を押す（片ひざ立て）●腹式呼吸（1）●ひざ裏を押す●アキレス腱をもむ●ふくらはぎをさする●ふくらはぎをつかむ●ふくらはぎをたたく●アキレス腱をほぐす●イスに座って（真ん中）●イスに座って（内側）●イスに座って（外側）●寝転がって　ひざ頭を使って●イスに座って　足を引き上げて（内側）●イスに座って　足を引き上げて（真ん中）●イスに座って足を引き上げて（外側）●寝転がってひざ裏に親指を入れる●ふくらはぎとアキレス腱を伸ばす●イスに座って片あぐらで（内側）●イスに座って片あぐらで（真ん中）●イスに座って（外側）●腹式呼吸（2）●筋力アップ足指タオルつかみ●筋力アップ　かかとの上げ下げ●スマイルで血行アップ！

※効果には個人差があります。