書籍
- 発売日
- 2002年04月15日
- 判 型
- 四六判上製
- ISBN
- 978-4-569-62150-0
現代日本文学
「盗作疑惑」の研究
「禁断の木の実」を食べた文豪たち
著者 | 竹山哲著 《評論家》 |
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税込価格 | 1,650円(本体価格1,500円) |
内容 | 田山花袋、森?外、徳富蘆花、井伏鱒二、太宰治……彼らの作品はほんとうに「創作」なのか? 近代文学研究の定説を覆す問題作。 |
他人の日記や聞き書きを「リライト」したものを「創作」といえるのか。現代なら盗作といわれても仕方のないものが「文学」ともてはやされたのはなぜか。以上の問題意識をもって、著者は、田山花袋『田舎教師』、森?外『羽鳥千尋』『阿部一族』『高瀬舟』『渋江抽斎』、徳冨蘆花『竹崎順子』、井伏鱒二『ジョン万次郎漂流記』『黒い雨』、太宰治『女生徒』『斜陽』などの作品を俎上に乗せ「創作性」を分析した。その結果、いずれの作品も(文学的評価はいざ知らず)著作権法に照らして問題ありと疑問を投げかける。とくに森?外は、しばしば他人の書いた文章に手を入れて自分の作品に仕上げる「常習犯」でもあった。では、彼ら文豪たちはどんな「手口」で他人の著作物を「添削」したり「リライト」したのか。本書にはその「手口」が克明に記されている。文藝評論家の谷沢永一氏も絶賛、「世に盗作のタネは尽きまじ」という、これまた刺激的な解題を寄稿している。
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