司馬遼太郎の贈りもの4
発売日
1999年03月17日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-60558-6

司馬遼太郎の贈りもの4

著者 谷沢永一著 《関西大学名誉教授》
主な著作 人の器量を考える』(PHP研究所)
税込価格 1,572円(本体価格1,429円)
内容 「力ある男の無言ほど畏怖を与える」??。司馬文学のエッセンスを読み解く好評の第四弾。『世に棲む日日』『城塞』『歳月』等を解説。



 英雄とは、権力とは、人間の智とは……。司馬作品が描く人間解釈の真髄、ここにあり! 好評シリーズの第4弾である。今回は6作品を読みとく。 
●まず『大盗禅師』は由比正雪ら幕府転覆を企てるアウトローの人間を描いた作品。「権力とは錯覚の上にできあがっている」 
●『日本歴史を点検する』は海音寺潮五郎氏との対談本。「日本人の意識の底」について考える。 
●『歳月』は維新の異端児・江藤新平を描く。「政治は感情で組み立てられている」 
●『世に棲む日日』は吉田松蔭と高杉晋作の生きざまについて。「力ある男の無言ほど畏怖を与える」 
●『城塞』は、大阪城に君臨する淀君と豊臣秀頼の去就。「賢明さを生み出すのは頭脳よりも意識だ」 
●『人間集団について』は内戦下のベトナムを訪れ、国家、民族について考えた作品。「虚構に拠って立つ戦いは敗れざるをえない」。 混迷の現代、司馬さんならどう考えるだろう。連載7年におよぶ著者のライフワークの結実体!