「天皇制」という呼称(ことば)を使うべきでない理由
発売日
2001年03月19日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-61572-1

「天皇制」という呼称(ことば)を使うべきでない理由

著者 谷沢永一著 《関西大学名誉教授》
主な著作 男冥利』(PHP研究所)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 「天皇制」という呼称は、誰が、なぜ使い始めたのか。そこに仕組まれた悪なる思想を糾弾し、日本人における「皇室」の意義を再考する。



 「天皇制」なる呼称は、天皇制否定、天皇制廃止、天皇制打倒、という風に、皇室に敵対する表現であることをご存知だろうか。あるいは、その事情を知らないばかりに、皇室を敬愛していながら、この呼称を何の気なしに使っておられる方が少なくないのではないか。

 いうまでもなく、皇室は、制度でもなければ機構でもない。日本国民としては、伝統に則して「皇室」と呼ぶのが正しい。

 「天皇制」という敵対語法を初めてつくったのは、ソ連共産党が指導する国際組織のコミンテルンである。それがわが国に持ち込まれたのは大正12年3月であった。開闢以来、「天皇制」などという不敬な呼び方は日本語になかったにもかかわらず、今日では新聞はおろか、国語辞典、百科事典においても、平気で使われている。

 本書では、あらゆる文献にあたりながら、この呼称の由来を徹底的に究明。そこに仕組まれた悪なる思想を暴きつつ、日本人における「皇室」の意義を明らかにする。