ボクハココニイル
発売日
2002年06月07日
判 型
B6判変型並製
ISBN
978-4-569-62199-9

ボクハココニイル

著者 沖田世寿著
税込価格 1,100円(本体価格1,000円)
内容 死の宣告を受けた絶望から、やがて残された時間を希望と感じるまでになった一人の男性。読むたびに心に響く愛と希望のメッセージ。



 「余命、半年から一年……」。三十二歳の春、著者は突然“いのちの期限”を宣告される。深く閉ざされた暗闇の中、答えの見つからない問いを何度も繰り返し、やがて、こころの奥からあふれだした言葉の数々。それはやがて「詩」という形をとっていた。地元・群馬の森に囲まれた病院に入院するときの心象を切り取ったのが次の詩である。『戻れぬ覚悟と戻りたい願いを かばんにつめこんで 森ふかく白い世界に 今日からぼくは旅にでる――「白い世界」』。著者はしかし、かけがえのない愛に支えられ、暗闇の中にも光を見出していく。「たとえ、それがかすかな希望でも、今を生きる希望となれば、私はその希望の光を信じたい」。極限の状態にあって、なお愛と死を見つめた生命のメッセージ。悩み多く、逃げ出したくなるほどつらい人生であっても、きっとそこには希望があるはず。年齢や境遇を越え、すべての現代人に読んでもらいたい一冊。