書籍

- 発売日
- 2008年01月15日
- 判 型
- 新書判
- ISBN
- 978-4-569-65838-4
コオロギと革命の中国
著者 | 竹内実著 《京都大学名誉教授》 |
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主な著作 | 『中国の思想』(NHKブックス) |
税込価格 | 880円(本体価格800円) |
内容 | 中国の遊興である「コオロギ相撲」を見ながら、魯迅『阿Q正伝』の決闘シーンを思い浮かべた著者。革命を夢みる中国の本質を衝いた随想録。 |
中国で盛んにおこなわれる「コオロギ相撲」を見ながら、井岡山(せいこうざん)における毛沢東の革命を思い浮かべた著者。それは、正面きっての戦闘を避けた「ぐるぐるまわり」の戦術だった。さらに、「コオロギの相撲」は『阿Q正伝』の決闘シーンにもつながるという。周囲にやじ馬が群がる見せ物となっているからだ。あるいは二〇〇五年頃、上海や北京で激しい反日デモが行われたが、日本料理店に向かって石を投げ、ガラスのドアを蹴る活動家たちは、あたかも阿Qのように見えた。これもまた、やじ馬に囲まれた見せ物となっていた。中国の近代革命とは、「烏合の衆」の寄せ集めに見える。そこには志や思想があるわけではない。一部の革命家に扇動された大衆運動にすぎない。作家の魯迅や、女性革命家の秋瑾もそのことに気づいていたのではないか。中国研究の泰斗が、「コオロギ」を手がかりに、禹域(ういき=中国)の思想、歴史、人間模様を読みといた随想録。
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