ぼんくら武士道
発売日
2009年05月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67244-1

ぼんくら武士道

著者 鳴海丈著 《作家、脚本家》
主な著作 『乱愛剣法』(学研M文庫)
税込価格 524円(本体価格476円)
内容 藩を救うために東海道を江戸へ向かう「ぼんくら」侍・蔵四郎を、刺客団、女盗賊、山賊と、次々に危機が襲う……。書き下ろし時代小説。



 「おい、ぼんくら」

 「わたくしの名前は、本田蔵四郎です。ぼんくらではありません」

 世にいう田沼時代、財政破綻により存亡の危機に瀕した、勅使河原藩二十七万石の支藩である村雨藩――。真面目な一方、融通の利かない仕事ぶりで、職場ではうだつの上がらない変わり者と見なされ、周囲から「ぼんくら」と揶揄されている村雨藩の勘定吟味方下役・本田蔵四郎は、その実、鬼頭流と呼ばれる柔術を体得した、鉄扇術の凄腕であった。

 質素ながら、たった一人の奉公人と平穏な暮らしを送っていた蔵四郎であったが、ある日、賊に襲われている国家老を救ったことで、村雨藩乗っ取りの陰謀に巻き込まれることに……。藩を乗っ取りから守るため、密命を帯びて一路、東海道を江戸へ向かう彼に、刺客団、忍び、山賊と、つぎつぎに魔の手が襲いかかる。「ぼんくら侍」は、無事に江戸へたどり着けるのか!?

 「恋」と「笑い」と「人情」と、明朗&痛快剣劇!

 文庫書き下ろし。