教室にウサギがやってきた
発売日
2002年10月09日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-68355-3

教室にウサギがやってきた

著者 岸川悦子作
狩野富貴子
主な著作 『えっちゃんのせんそう』(文渓堂)
税込価格 1,320円(本体価格1,200円)
内容 勉のクラスで赤ちゃんウサギを飼うことになった。生きものの命の大切さを見つめながら、みんなの気持ちがひとつになる感動の物語。



 一匹のウサギを通じて、子供たちが命の大切さや思いやりを学んでいく姿を、すがすがしく描いた一作。

 主人公の勉は、お母さんを交通事故で亡くし、お父さんと弟の3人で暮らしている。毎朝勉は、小学校に行く前に弟を保育園に送り届けている。その事を、クラスメイトの五郎にからかわれても、何も言い返せない。アメリカから転校してきた愛が味方をしてくれても、「ありがとう」が言えない。そんな勉の唯一の友達が、学校で飼っているウサギのクンクンだった。

 ある日、クンクンが赤ちゃんを産んだ。しかし、クンクンには育てることができず、一匹だけが瀕死の状態から息を吹き返した。

 赤ちゃんウサギは、担任の先生のお腹の中で温められ、32人のやさしい心に守られて、どんどん大きくなった。勉も少しずつ心を開き、クラスの気持ちも一つになっていった。

 実際にある学校で起こった話に基づいて、生きることの尊さを描いた作品です。