アメリカ人の政治
発売日
2008年10月15日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-70333-6

アメリカ人の政治

著者 吉原欽一著 《アジアフォーラム・ジャパン理事長》
主な著作 『現代アメリカ政治を見る眼』(日本評論社)
税込価格 792円(本体価格720円)
内容 「オバマの勝因はWeb2.0」「レーガンはなぜ愛され続けるのか」。日本人には見えていないアメリカ政治の深層を読み解く渾身の作。



 アメリカの弁護士の好きな言葉に、Our Town,Our Court,Our Lawyer(われわれの町、われわれの法廷、われわれの法曹)というのがある。さらに、その次に、Our Justice(われわれの正義)とつなぐこともある。日本人にしてみれば、なんと傲岸な、と思うかもしれないが、その昔、移民たちがアメリカにやってきて自分たちで町をつくり、ルールをつくり、保安官を雇い、治安を守ったのだという自負がそうさせるのである。その考えは当然、政治に反映される――。共和党と民主党、この二大政党は国民の対立する主張の受け皿であり、アメリカ人が譲ることができない正義、つまり自由と民主主義(その原理である平等)に対する考え方の違いを表している。中絶と銃規制が、なぜ大統領選挙において大きな争点となるのか? なぜならアメリカ人にとって、自分たちが生きていくうえでの信条にかかわる重大問題だからなのである。本書を読まずしてアメリカ政治を語ることなかれ。