ありがとう、ゴン
発売日
2008年12月22日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-70453-1

ありがとう、ゴン
片眼の白い犬がくれた贈りもの

著者 百瀬しのぶ著 《作家》
鈴木美津恵原案
主な著作 『おくりびと』『小説イキガミ(共著)』(以上小学館文庫)
税込価格 1,320円(本体価格1,200円)
内容 人間に片目を奪われても、人間が大好きで、家族をいつも支え続けた犬、ゴンの生涯! 実在した忠犬ゴンのお話を基にした感動ストーリー。



 あらすじ――杉本晋介と妻のヒサエは、自宅から程近い建設会社に夫婦で勤めていた。ある日の会社帰り、ふたりは道端に捨てられている白い犬を見つけた。段ボールに入れられ『だれか、ボクをかってください』と、拙い字で書いてある。その犬は黒くつぶらな瞳で晋介を見上げ、小さな尻尾をパタパタと振ってくる。目が合った瞬間、晋介は犬を連れて帰ることを決めた。命名、ゴン。子どものいない杉本夫妻は我が子のように可愛がった。縁の下でうずくまっていたゴンを見つけたのは二日目のことだった。「ゴン、どうした? ゴン」ゴンの左目は眼球が飛び出しだらんと垂れ下がっていた。晋介はゴンを毛布でくるんで、動物病院に駆け込んだ。結局左目は摘出。左目の中からはおもちゃのピストルの弾が三個も見つかったのだ…。人間に片目をつぶされながら人間を愛し続けた、忠犬ゴンの実話をもとにした、涙あふれる感動の物語。