小説・満州事変
発売日
2009年03月17日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-70686-3

小説・満州事変
こみ合いますから大陸へ

著者 森悠也著 《著述家》
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 陸軍が満州事変を起こすまでの道程を、事実に基づく大胆な推論をまじえ、ドラマティックに描き上げる。当時の空気を伝える、力作小説。



 第一次世界大戦で800万人もの兵士が倒れ、400万人の市民が犠牲になった。そのあまりの甚大な被害に世界は驚愕し、近代戦争を避けるために国際連盟をつくった。しかし日本軍部は、平和を模索する世界の潮流に反して、1931(昭和6)年、満州事変を起こし、1932年に満州国を設立する。これに対し国際連盟はリットン調査団を派遣、日本の行動を不当としたが、日本は国際連盟を脱退し、太平洋戦争へと突き進んでいったのである。

 満州事変は、軍部(関東軍)が独断で起こした国際紛争である。政府の「不拡大方針」があったにもかかわらず、なぜ軍部はこれを無視して満州事変を起こすに到ったのか? なぜ政府は、世論は、それを認めてしまったのか? 本書は、当時の軍部の状況、社会情勢の分析を土台に、大胆な推論をまじえて、満州事変の全体像を描き出す小説である。