人生論ノート
発売日
2009年02月23日
判 型
新書判上製
ISBN
978-4-569-70788-4

人生論ノート

著者 三木清著 《哲学者》
主な著作 『哲学入門』(岩波新書)
税込価格 770円(本体価格700円)
内容 戦中・戦後の若者たちに愛読された名著。「幸福」「成功」「虚栄」「名誉心」など、人生への深い洞察を今こそ読み直したい。



 1941年に発刊されてベストセラーとなり、終戦直後の混乱のなか、1947年に再びベストセラーとなった名著『人生論ノート』を、今この混迷の時代に読む。

 戦前の日本を代表する哲学者であり知識人である三木清は、時代には恵まれなかったが、その言論活動は戦中・戦後の青年たちに熱烈に受け入れられた。なかでも本書は、彼の人生への深い洞察と鋭い言葉に満ちた歴史的名著である。

 

 ■成功と幸福とを、不成功と不幸とを同一視するようになって以来、人間は真の成功が何であるかを理解し得なくなった。自分の不幸を不成功として考えている人間こそ、まことに憐れむべきである。(本書「成功について」より)

 

 ■孤独は山になく、街にある。一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の「間」にあるのである。孤独は「間」にあるものとして空間の如きものである。(本書「孤独について」より)