99通のラブレター
発売日
2009年12月21日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-77501-2

99通のラブレター

著者 吉野万理子著 《小説家》
主な著作 エキストラ!』(PHP研究所)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 事故で重体となった恋人。彼が目を覚ますと信じ、枕元で手紙を読み話しかけ続ける女性。京王線沿線を舞台にした「せつない愛の物語」。



 届いていますか。

 たった1度だけでもいい。

 どうか、こたえて……。

 京王線に息づく男女の現在、よみがえる過去――。

 上京し、下高井戸に住む眞夕子は、恋人・涼の事故を知る。病室で眠りつづける涼に、眞夕子は、日々の出来事をラブレターにして懸命に語りかける。編集プロダクションに勤め、路線別のガイドブック制作をしながら、涼を看病する眞夕子。そんなある時、涼の家族から涼の意外なメッセージを聞かされて、眞夕子は、大きな悲しみと向き合うことになるのだった。悲しみを抱えたまま眞夕子が、ふと立ち寄った書店で目にしたのは、名前も知らない出版社の絵本だった。その絵本によって親交をもつようになった書店員・朋子とのやり取りの中から、眞夕子は、思いもかけない涼の一面を知ることになるのだが……。

 愛するただひとりに贈る真珠色のラブ・ストーリー。