てのひらの記憶
発売日
2012年10月01日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-80818-5

てのひらの記憶

著者 水生大海著 《作家》
主な著作 『少女たちの羅針盤』(原書房)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 物に残された思い出を読み取る力がある質屋の娘・円は、ある客が持ち込んだ指輪に不審を抱き……。切なくてさわやかな青春ミステリー。



 謎を解く手がかりは、「モノ」に残された記憶!?

 真珠のネックレスに託された母から娘への愛情、ブリキのおもちゃに残された姉から弟へのメッセージ、サイン色紙に込められた少年からのSOS、……。「記憶」が語る事件の真相とは!?

 江戸時代から続く質屋・結城屋で祖母と二人暮しの円は、少しおせっかい屋の美術学部の女子大生。結城屋の女性は代々不思議な力を持っており、円にも物に刻まれた記憶(メモリー)を感じることができる能力があった。ある日、質草から不穏な記憶を感じ取った円は、その持ち主の女性の住所へ駆けつけるが、彼女は自殺と思われる形で死んでいた後だった。しかもその隣には円の大学の同級生、深見が住んでいて、円と深見は事件に巻き込まれることに……。

 円は事件の謎を解けるのか。円はその能力によって、周りの人々を救うことができるのか。切ないけれどちょっぴり温かい、珠玉の青春ミステリー。