書籍

- 発売日
- 2024年08月08日
- 判 型
- 新書判
- ISBN
- 978-4-569-85748-0
中国を見破る
著者 | 楊 海英著 《静岡大学教授》 |
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主な著作 | 『独裁の中国現代史』(文春新書) |
税込価格 | 1,100円(本体価格1,000円) |
内容 | 習近平政権はなぜ、歴史を書き換え、他民族弾圧、対外拡張を続けるのか――その災禍は、他人事ではない。逆転の視座で本質を見抜く。 |
習近平政権はなぜ、歴史を書き換え、他民族弾圧、対外拡張を続けるのか――。世界で起きているその災禍は、他人事ではない。
≪日本の読者に向けて、中国の本質を語ることは、私にとって特別な意味がある。しかしながら、私の名を初めて目にされる方は、「楊海英とは何者か?」と思われることだろう。そこで、私がこれまで見聞きしてきたモンゴル人と中国人の対日感情を、年代を追って紹介することで、私・楊海英(モンゴル名はオーノス・チョクトで、日本名は大野旭)についても知ってもらえればと思う。(中略)私は1964年生まれだが、2年後にあの悪名高き文化大革命がはじまった――≫「序章 私の体験的中国論」より
古くから様々な面で交流が続いた隣国ゆえに、見過ごし、見逃している「本質」がある。中国とは何か、中国人とは何者か。日本人があらためてその問いに対する解を見いだすために、求められる視点とは――。
本書のブックカバーが示すように、まず見慣れた世界地図を逆転させてはどうか。そう、モンゴル人が、北方を背に、南方の中国を眺め、西方に無尽のユーラシア世界を見たように――。そうして、自身の見方・考え方を呪縛するものから解き放って、異なる視点で、現実を見つめ直す。多様性が求められる現代に、そのような新しい逆転の視座の獲得が、世界のなかの中国、歴史のなかの中国の姿を捉え直すことにつながり、これからのチャイナリスクへの備えとなる。
[主な内容]
●序章 私の体験的中国論 中国の本質を見破る3つの視点/モンゴル、中国、日本……そして私・楊海英/北の草原からきた異民族の新入生/粗野が美徳だった不思議な時代/「知識青年」たちの対日意識/中国のガラス工場で見た「中国の本質」 ほか
●Ⅰ部 中国の本質を見破る視点① 歴史を「書き換える」習近平政権 日本人の教養としての中国史と中国文化/不可解なる日本人の中国観/いつから「中国5000年の歴史」になったのか/文明の起点はどこか/健全で骨のある研究者も中国にはまだいる/「新疑古派」というスタンス/古代中国は漢人が治めたのか/「漢族」が誕生したのは20世紀 ほか
●Ⅱ部 中国の本質を見破る視点② 「他民族弾圧」の歴史と現在 征服と国土開拓のあいだ、そして中華思想のはじまり/漢人、それは歴史を書き換える民族/「負け惜しみ」思想から、異民族に対する憎しみへ/「わが国の北方少数民族」という滑稽な言説/「前期グローバリゼーション時代」をつくった遊牧民/中国の宗教敵視とチベット仏教への弾圧 ほか
●Ⅲ部 中国の本質を見破る視点③ 「対外拡張」の歴史と現在 空母「福建」、反日デモ、パンダ外交……/日本に学んでいた清朝は歴史的に例外の時代/朝貢圏の構築と拡大解釈、そして中華天下論/征服、和親、宗教弾圧、中国発「一帯一路」の野心/中央ユーラシアに無知になった中国/日本への中国の拡張/台湾有事とその未来 ほか
●おわりに─結章にかえて─ 「他国を理解する」ことを知らない国家があるという現実/世界の歴史を俯瞰し、中国の暴走を阻止せよ! ほか
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