はらぺこ
発売日
2022年10月05日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-90248-7

はらぺこ
<美味>時代小説傑作選

著者 宮部 みゆき、朝井 まかて、近藤 史恵、中島 久枝、五十嵐 佳子 著/細谷 正充 編
主な著作 まんぷく』(PHP研究所)
税込価格 924円(本体価格840円)
内容 旬の女性時代作家たちが豪華共演! みたらし団子、猪鍋、菜の花飯……江戸のうまいもの×人情を味わえる短編が揃ったアンソロジー。



 シリーズ累計35万部突破!

 うまいものには“謎”がある!?

 みたらし団子、猪鍋、菜の花飯……旬の女性時代作家による江戸の料理×人情アンソロジー。

 
●「福袋」(朝井まかて)

 妻と離縁をしたいが、持参金を使い切ったために別れられずにいる乾物屋の旦那。食べすぎで出戻ってきた姉を大喰い会に参加させ、賞金を手に入れようとするが……。

 
●「びっくり水」(中島久枝)

 正吉は腕の良い菓子職人だが、めったに働かず、困った女房のお里が代わりに作るも、客からは文句を言われてしまう。このままでは奉公に出されてしまうと考えた娘のおみちは、父親の本当の気持ちを試すために、ある作戦を行おうとする。

 
●「猪鍋」(近藤史恵)

 つわりで何も食べられなくなった年下の義母のために、流行の猪鍋屋を訪れた同心の千蔭。評判通りの味に義母の食も進み、ひと安心するも、千蔭は猪鍋屋の騒動に巻き込まれることになり……。

 
●「桜ほろほろ」(五十嵐佳子)

 旗本の奥方に仕え、独り身を貫いたさゆ。五十五歳で奉公先を退いて実家の世話になったものの、毎日が退屈なさゆは、反対を押し切って茶屋を始める。そんな中、夫を亡くし、口うるさい姑に悩む女性と出会う。

 
●「糸吉の恋」(宮部みゆき)

 岡っ引き・茂七の手下である糸吉は、菜の花畑で泣いている娘を見かける。話を聞くと、菜の花畑の下に赤ん坊が埋められているという。茂七に注進するも、それは作り話だと突き放され、むきになった糸吉はひとりで調べを進めるが……。