人名事典

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佐藤行雄

(さとう・ゆきお)
 一九三九年神奈川県生れ。東京大学法学部中退。外務省入省。安保課長、宮崎県警本部長、在香港総領事、情報調査局長、北米局長、駐オランダ大使を経て駐オーストラリア大使。

 湾岸戦争時の情報調査局長。アジア太平洋地域の安全保障を話し合うASEAN地域フォーラム(ARF)の設置にも力を尽した。『外交フォーラム』(94年1月号)の論文「一九九五年の節目に向かって」では、「日本とASEANの関係者が異なった立場から考えて、ASEAN拡大外相会議を政治・安保対話の場に活用しようという同じ結論に達した」と語っている。

 外務省では安保畑を歩み、駐英大使館参事官時代、米英の防衛協力を考察したジョン・ベイリスの『同盟の力学』を翻訳(共訳、東洋経済新報社、88年)、「現代の国家関係に作用する力学を理解するうえで貴重なもの」と紹介している。

(データ作成:1997年)