人名事典

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浅羽通明

(あさば・みちあき)
 一九五九年神奈川県生れ。早稲田大学法学部卒。八二年司法試験合格後、早稲田政経学院講師を経て、「みえない大学本舗」主宰。

 一連の『ニセ学生マニュアル』(後出)ものや、昭和終焉前後のサブカルチャーを描いた評論集『天使の王国』(宝島社、91年)で、「オタク世代」の知の旗手として名乗りをあげた。いずれの著作も、羅針盤なき現代を航海するための知のオルタナティブを標榜。その延長上で著わした『大学で何を学ぶか』(幻冬舎、96年)では「世間としての大学」論を展開。大学の有用性を就職における成功に収斂させて論じたことから、さまざまな知識人から批判を浴びた。しかし、強烈な反権威意識にもとづく情報社会サバイバル論は、“正統派”にはない光彩を放つ。

 著書に『ニセ学生マニュアル』(徳間書店、88年)、『澁澤龍彦の時代』(青弓社、93年)など。

(データ作成:1997年)