小説 封神演義(ほうしんえんぎ)
発売日
2000年07月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57425-7

小説 封神演義(ほうしんえんぎ)

著者 嘉藤 徹著 《作家》
税込価格 755円(本体価格686円)
内容 神仙と人間が入り乱れ、『西遊記』などと共に中国伝奇小説の傑作である『封神演義』を、著者独自の世界観で描き直した長編歴史小説。



 『西遊記』『三国志演義』『水滸伝』は、中国の三大奇書といわれる伝奇小説の傑作です。ところが、実はもう一つ、面白さでは上を行くといわれる物語があります。それが『封神演義』。

 最近では少年コミックやパソコンゲームにもなり、中国古典ファンのみならず、若者層でも大人気を博しています。

 舞台は中国殷の時代。悪辣の帝紂王と妖婦妲己に挑む周の軍師太公望こと姜子牙。そこに歴史上の英雄、仙人、妖怪が入り乱れ、宝貝(ほうばい)という秘密兵器が飛び交う奇想天外な世界が繰り広げられます。

 原作は、まさにSF小説とさえ言えます。しかし本書は、人間ドラマに視点を置き、著者の豊富な歴史知識による独自の解釈と、ファンタジーの要素をも加味して、まったく新しい『封神演義』を現出させました。

 現在『封神演義』は、翻訳や抄訳などで読めますが、日本人の感性で完全小説化したものはまさに嚆矢となります。ファン待望の文庫書き下ろし。