学力崩壊
発売日
2003年03月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57910-8

学力崩壊
「ゆとり教育」が子どもをダメにした

著者 和田秀樹著 《精神科医》
主な著作 受験は要領』、『受験は要領 テクニック編』(PHP研究所)
税込価格 524円(本体価格476円)
内容 受験勉強は本当に悪なのか?――「ゆとり学習」と「少子化」の影響でますます勉強しなくなる学生たち。日本の教育問題の核心に迫る!



 東大生の学力低下が問題視され、また一流私大生の七割以上が二次方程式を解けないというデータが公表されるなかで、かつての文部省や教育関係者が推進してきた「ゆとり教育」。しかし現在、それに伴って始まった新学習指導要領に対して不安・疑問の声が絶えない。

 そもそも「ゆとり教育」を推し進める論拠は「子どもたちに課せられるカリキュラムが多すぎる」というものだった。しかし、本書が単行本で発売された1999年、著者はすでに国際的に比較しても日本のカリキュラムが薄いことを示した上で、「カリキュラムが減りすぎて学習の連続性が途切れ、勉強がわからなくなる」と指摘していた。

 今後、さらなる少子化で入試のハードルが下がれば、学生たちはますます勉強しなくなってしまう。そうなれば必然的に国の将来すら危ういものとなるのだ。日本が抱える教育問題の核心に鋭く迫り、現在盛り上がりを見せる学力低下論争の火付け役ともなった一冊。