翼をください
発売日
2002年09月04日
判　型
四六判並製
ＩＳＢＮ
978-4-569-62353-5

翼をください
虐待、エイズ、孤独に勝った少年の手記

著者 アンソニー・G・ジョンソン著 《HIV感染者》
三浦彊子訳
主な著作 『一度なら許してしまう女 一度でも許せない男』（PHP研究所）
税込価格 1,760円（本体価格1,600円）
内容 両親からの虐待、性的暴行……そしてエイズ。ニューヨークの地下鉄で夜を過ごしながら生きることを諦めなかった14歳の少年の魂の記録。



　全米で『現代のアンネの日記』と絶賛されたベストセラーが待望の邦訳！

　14歳の少年が、両親からの虐待、性的暴行、そしてエイズになりながらも、生きることを決してあきらめなかった真実の魂の記録である。

　著者は、11歳の時、毎日のように繰り返される性的暴行、虐待に耐えかね、自殺を決意するまでに追い込まれる。しかし、命の電話に救いを求めたのがきっかけとなり、慈悲深い養父母にめぐり合う。運命的な親友とも出会う。

　だが、彼の身体はエイズに冒されていく。病魔と闘いながら彼は、鋭い感性で世の中の矛盾を突き、時にはその矛盾に押しつぶされそうになりながら、自己を成長させていく。

　可愛がっていた路地裏の猫が実の父親に殺されたこと、ゲイのパレード、知的障害を持つ友人、正義を主張していた女の子の薬づけ、セックス、友人の死……。

　どんな障害に遭遇しても、著者は生きることをあきらめない。涙があふれてくる本である。