巡礼 やすらぎの旅
発売日
2004年02月23日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-63540-8

巡礼 やすらぎの旅

著者 森山透著 《作家》
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 突然のリストラ。一人取り残された不安、焦り、孤独。心の苦悩を払拭するため訪れた四国八十八カ所で体験した、祈りと癒しの体験を綴る。



 いま巡礼の旅がブームだという。日本で巡礼といえば、まず四国八十八カ所のお遍路が思い浮かぶが、最近では若い人の姿も多く見られるという。心の癒しを求める世相を反映しているのだろうか。

 若かりし日の著者は年に10回も海外出張をこなすバリバリのビジネスマンだった。お遍路など特殊な人か老人のやるものだと思っていた。しかし時は流れ50代半ばとなり、自分がリストラ宣告をされるに及んで考えが変わった。一人取り残された不安、焦り、孤独をどう払拭したらよいのか……。身体が旅を求めている。居ても立ってもいられず巡礼の旅に出たのは、ごく自然の成り行きだった。

 延々と歩き、やっと目標の札所に辿り着く。歩きながら大地と対話し、大自然と触れ合うなかで、著者は言葉が出てこないという体験をする。偽りの言葉が跡形もなく消え失せ、いつしか本当の自分を取り戻していた。

 どん底ともいえる状態から、魂の蘇りを体験した心の旅の記録。