学校で習ったあの名詩
発売日
2007年08月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66927-4

学校で習ったあの名詩

著者 井狩春男編 《エッセイスト》
主な著作 『返品のない月曜日』(筑摩書房)
税込価格 586円(本体価格533円)
内容 「君 死にたまふことなかれ」「雨ニモマケズ」――青春時代に覚えた教科書のあの名詩・名句が、大人になったいま新たな感動で甦る!



 名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ

 あらためて説明するまでもなく、自然主義の小説家・詩人として活躍した島崎藤村の代表的作品「椰子の実」の冒頭の一節である。いま、四十代、五十代の人なら、小学校か中学校の時に、意味も分からずに暗記させられた覚えがあるのではないだろうか?

 しかし、いま、年を経て、あらためてこの作品を読んでみると、美しい日本語の響き、旅人の寂寥感が身に染みて分かり、思わず声に出して読んでみたくはならないだろうか。

 本書は、小中高、学生時代に習った、この「椰子の実」をはじめ、高村光太郎の「道程」、北原白秋の「城が島の雨」、中原中也の「汚れちまつたかなしみに……」など、日本の名詩のほか、李白、杜甫などの漢詩、頼山陽、西郷隆盛らの漢詩、古今の和歌・俳句の名吟など、名作詩歌を厳選した一冊である。

 わずかな字数、限られた字数の中で、美しい世界を紡ぎ出した詩の世界に浸ってみませんか?