てじなのかんげいかい
発売日
2001年02月15日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-68267-9

てじなのかんげいかい

著者 宮川ひろ
藤田ひおこ絵
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 ネコのミミと別れて、引越してきたゆうこは、新しい学校にもなじめません。そんなゆうこに、先生がステキな手品を披露してくれました。



 おとうさんの転勤で、離れ離れになった、ゆうことネコのミミ。新しい学校になじめないゆうこはいつも寂びしそうです。一方、おばあちゃんと家に残ったミミも元気がなく、えさを十分に食べません。おばあちゃんが心配になるほど、悲しそうにじっとうずくまる日が続きました。

 転校して三日目、えりこ先生が「『てじな』でかんげいかいをする」と提案しました。先生は子どもたちが期待に満ちた目で見守るなか、生クリームの入ったびんを振りはじめます。やがて、生クリームはおいしいバターにかわりました。

 一口食べたとき、ゆうこは寂しさのしこりが、溶けて流れたような気がしました。

 ゆうこから話を聞いたおばあちゃんが、ミミのためにバターを作りました。ミミも久しぶりにバターたっぷりのパンをおいしそうに食べました。

 手作りのバターを通じて、ゆうこもミミも元気になれました。

 少女の優しさ、先生のおもいやりが伝わる心温まる感動の物語です。