たったさんびきだけのいけ
発売日
2007年04月02日
判 型
A4判変型上製
ISBN
978-4-569-68680-6

たったさんびきだけのいけ

著者 宇治勲絵・文
主な著作 『てんてんてんゆきあかり』(至光社・産経児童出版文化賞受賞)
税込価格 1,320円(本体価格1,200円)
内容 陸にあがれるカメを仲間はずれにしたおたまじゃくし。でもある日、カエルのすがたになって、こんどはさかなを仲間はずれにします。



 ちいさな池にすむ、生き物どうしでおこった仲間はずれ。それは人間の子どもの世界でも、大人の世界でも起こりがちなこと……。本書はいじめをテーマにした心の成長物語です。

 森のみずうみの近くに、ちいさな池がありました。その池にはカメとさかなとおたまじゃくしの三匹がすんでいました。自由に水からあがってひなたぼっこのできるカメをうらやんで、嫌がるさかなを誘い、おたまじゃくしはカメを仲間はずれにしていました。ところがある日、おたまじゃくしに足がはえ、かえるの姿に変わったのです。水からあがれるようになったおたまじゃくしは、今度はカメを誘って、一生水から出られないさかなを仲間はずれにします。やがて夏の日照りがつづき、池の水が干上がったため、かえるはカメとみずうみに移る相談をしました。しかし、さかなを見殺しにしてはいけないことに気づき、かえるはカメと力を合わせ、さかなを救うために、かたい土を掘り始めました……。