BIS規制の嘘(うそ)
発売日
2009年05月27日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-70881-2

BIS規制の嘘(うそ)
日本と世界の金融危機を招いた元凶

著者 東谷暁著 《ジャーナリスト》
主な著作 『エコノミストは信用できるか』(文春新書)
税込価格 1,210円(本体価格1,100円)
内容 BIS規制は、アメリカのアメリカによるアメリカのための規制だった! 日本の金融界を地獄へと導いた自己資本比率規制の実像を暴く。



 90年代から2003年ごろまでの日本の長期不況において、あたかも国際的タブーであったかのように論じられた経済政策やルールの見直しが、いまや次々と世界で実行されている。財政出動を行い、投資銀行や保険会社を政府の管理下に置いただけではない。「国際公約」といわれていた「時価会計」の緩和および一時停止すら是認される方向となった。

 見直されているのは「時価会計」だけではない。国際決済銀行(BIS)で合意された自己資本比率による銀行の貸し出し規制=BIS規制もまた、アメリカならびに世界の銀行が惨憺たる状態に陥ることで、見直しの機運が生まれている。

 そもそもBIS規制は、アメリカの、アメリカによる、アメリカのための規制だった。そして、この規制を受け入れた日本が招いたのは、「貸し渋り」「貸し剥がし」という、愚かで不健全な事態だった。

 日本の金融界を地獄の底へと導いたアメリカ金融資本主義の「実像」を暴く快著。