ロンとククノチの木
発売日
2010年12月15日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-78105-1

ロンとククノチの木

著者 小原麻由美
ラウラ・スタニョ
主な著作 『ごめんね!ダンスおばあちゃん!』(国土社)
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 子ザルのロンがすむサル谷で山火事がおきました。苦しそうなロンのお母さんは、「ククノチの玉」を使うと大きなまゆになって……。



 子ザルのロンがすんでいたサル谷で、山火事がおきました。ボスザルのおとうさんは、仲間をさがしにいってしまい、おかあさんとロンは、うぐいす谷へにげました。ところが、おかあさんはやけどを負ってしまい動けません。最後の力をふりしぼって、おとうさんからあずかった宝物の玉「ククノチの玉」をむねにおしつけると……おかあさんは大きな「ククノチの木」になったのです。

 ひとりになってしまったロンは、おかあさんの側にいたくて、いつも「ククノチの木」に登っていました。おなかが空くと、木に甘酸っぱい赤い実がなり、食べさせてくれました。ところが、ロンが友だち関係になやみ、甘えた気持ちで実をもらいにいくと、苦い実しかなりません。木は、だれかのせいにするのではなく、自分から相手にやさしくしてみるということを教えてくれたのです。

 本当のやさしさとは強いものである。やさしさと強さを教えてくれる童話。エキゾチックな絵も魅力です。