死後のプロデュース
発売日
2013年07月12日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-81288-5

死後のプロデュース

著者 金子稚子著 《編集者、故・金子哲雄氏の妻》
税込価格 836円(本体価格760円)
内容 流通ジャーナリストだった故・金子哲雄氏の妻が考える「引継ぎ」とは何か。在宅医療、スピリチュアルペイン、死後も続く関係を考える。



 流通ジャーナリストとして活躍していた金子哲雄氏。その妻で編集者の金子稚子氏が、死の準備とエンディングノート、夫妻の「引き継ぎ」について語る。

 金子哲雄氏が、死の準備に積極的に取り組んだことはすでに知られている。葬儀に限らず、生前にさまざまなことを稚子氏に頼んでいる。しかし、エンディングノートは残していない。なぜなら、時間をかけて、妻・稚子氏に十分な引き継ぎをしていたからだ。

 結果的に稚子氏は、その引き継ぎによって、残された者たちが「悲しみすぎない」生活を送れることを実感する。大切な人を亡くした、厳しい悲しみは決して癒されるものでも、乗り越えるものでもないのかもしれない。しかしこの時、大きな支えになるのが引き継ぎではないか、と考えた。

 悲しみは悲しみとして抱えたままでも、それはそれとして次に進むために。残す人も残される人も参考にしたい、生と死を冷静に見つめる一冊。