幹細胞療法でがんが消えた
発売日
2016年04月20日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-83028-5

幹細胞療法でがんが消えた

著者 横山博美著 《医療法人社団「医新会」理事長》
主な著作 『知っておきたい男の更年期』(池田書店)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 著名人の相次ぐ死を前に、がんと闘える新しい治療法が日本の技術で開発されようとしている。幹細胞治療とは何か? 症例を交えて解説。



 「もう打つ手がありません。緩和ケアへ行ってください」

 そう言われてどうしていいかわからなかった「がん難民」の方々の前に、あきらめずに、最後までがんと闘うための救世主が現れた!

 ――多くの医療機関で行っている手術、抗がん剤、放射線の三大標準治療は日進月歩で進歩しています。でも、それだけではどうしても限界がある。何より、患者さんにとっては副作用と再発の恐怖につねに怯えなければなりません。

 三大治療をメインにしながらも、そこにはプラスアルファが必要――だれもが模索していた新しい治療法がいま、確立しようとしています。それが本書で紹介する「幹細胞療法」と「遺伝子治療」なのです。これらの治療法が加わることで、がんを消す確率は驚くほど高くなります。三大治療の副作用もかなり抑えられます。

 第1章 もう怖がらない――がんと勇敢に向き合った人たちのエピソード

 第2章 がんって何者!?――三大標準治療だけではなぜ限界なのか

 第3章 自然治癒力を高める幹細胞療法――がん克服の決め手がはっきりと見えてきた

 第4章 遺伝子治療の可能性――がん治療のもう一つの決め手

 第5章 がんを治す、がんにならない暮らし方――健康なうちから気をつけるべきこと

 第6章 命についてもう一度考えよう――私たちはがんとどう向き合うべきか

 がん治療の理想は、「がんに直接はたらきかける」治療法だけではなく、「身体全体の治癒力を高める」治療法を併用すること。幹細胞療法は、まるで漢方のように人間の身体全体にアプローチすることで、がんに対抗しようとします。

 著者は日本再生医療学会再生医療認定医で、漢方医としての顔ももっています。2008年より脂肪由来幹細胞の研究を進め、これまで幹細胞療法を約500例で実施。2016年には、つくば市に培養センターを設立したこの分野の世界的権威です。

 「私は余命を宣告できるほど、偉い医者じゃありません。神さまでもお天道さまでもないのに、余命なんてわかるはずがありません」

 そう語る著者は、最後まで患者さんに寄り添う医療をめざしています。

 がんが怖い病気であることは間違いありません。でも、たとえ末期がんと診断されたとしても、希望をもって生きてほしい。本書がその希望の光になるかもしれません。