さむらい
発売日
2025年01月06日
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判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-90443-6

さむらい
〈武士〉時代小説傑作選

著者 朝井 まかて/あさの あつこ/梶 よう子/中島 要/佐藤 雫 著/細谷 正充 編 
主な著作 あやかし <妖怪>時代小説傑作選』(PHP研究所)
税込価格 924円(本体価格840円)
内容 商家の五男坊から武家の当主になった男、厳しい姑に悩む嫁など、武士のしきたりに振り回されながらも懸命に生きる人々を描く短編集。



 体面、しきたり、出世争い、厳しい姑……武家のさだめに生きる者たちの悲哀と喜びの物語

 
●「花散らせる風に」(あさのあつこ)小舞藩の筆頭家老は、なぜ新田作りのための開墾地に、農に適さない土地を選んだのか……三十年前の悲恋と約束に縛られた男の生き様を描く。

 
●「ふところ」(中島 要)貧乏御徒の家に嫁いだ栄津。いつも厳しく叱ってきた姑が亡くなり、せいせいするかと思いきや、閉まりきらない戸の隙間から風が吹き込んでくるような気持ちを抱いていた。そんな栄津のもとに、幼馴染の男が訪ねてきて……。

 
●「小普請組」(梶 よう子)瀬戸物屋の五男坊から、小普請組の御家人・野依家の養子となった駿平。わずか一年で当主になることが決まり、養母から出世を目指すよう命じられ……。

 
●「最後の団子」(佐藤 雫)大身旗本の娘である綾は、甘味好きの父がなぜか団子だけは口にしないことが気になっていた。父に仕える茂七に尋ねると、そこには若き日の淡い恋が秘められていて……。

 
●「落猿」(朝井 まかて)八作藩の江戸留守居役・奥村理兵衛は、藩士の無礼討ちを無難に解決しながら、補佐役・野口直哉の成長を見守っていたが……。武士の本髄とは何かを鋭く活写した短編小説。

 武家のしきたりに振り回されながらも、懸命に生きる人々の姿に心打たれる名作アンソロジー。