頁数/仕様
160ページ / 縦:25.7cm 横:18.2cm
初版
2024年2月
在庫
在庫あり

70歳からの1日1分! ボケ封じ「脳トレ」366

覚えて思い出すワーキングメモリ(脳のメモ帳)や、「今日は何月何日?」といった認知機能など、70代から急速に衰える傾向にある脳力を鍛える脳トレ問題を366問掲載。
著者(肩書) 監修:篠原菊紀《公立諏訪東京理科大学教授》
主な著作 『【CD付】篠原教授のボケない! 聞くだけ! 「耳脳トレ」』(PHP研究所)
税込価格 1,320円   (本体価格:1,200円)
対象 一般
頁数/仕様 160ページ / 縦:25.7cm 横:18.2cm
初版 2024年2月

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■70代は認知機能の「第二の曲がり角」
何かをしようと思って立ち上がったのに、いざ取り掛かろうとしたときには、何をしようとしていたのかを忘れてしまっている……そんなことはありませんか?
個人差はありますが、だいたい30~40代くらいから、こうした「ど忘れ」「もの忘れ」が誰でも日常的に起きるようになります。これはいわゆる「ワーキングメモリ」の力が衰えはじめたことによって生じる状態だと考えられます。
ワーキングメモリとは記憶力の要素のひとつで、「情報を一時的に覚えておく力」のことです。あるいは「やることを覚えておくこと」と「立ち上がって歩くこと」という「2つの動作」を同時に行なおうとして(デュアルタスク)、どちらか一方が疎かになったとも言えます。ワーキングメモリは、ヒトに進化して巨大化した脳の前頭前野が深く関わります。
ワーキングメモリやデュアルタスクの力が加齢とともに低下していくのは、ある程度仕方がないことと言ってもいいでしょう。
ワーキングメモリの力は20歳頃をピークに少しずつ低下しはじめ、60歳頃から低下のスピードが速まります。
しかし、すべての機能が同じように衰えるわけではありません。例えば集中力のピークは43歳くらい、新しい情報を学んで理解する能力は50歳くらい、語彙力に至っては67歳くらいがピークですが、伸びる人はいつまでも伸びていきます。
さて、厚生労働省が資料として公表している「認知症有病率」のデータを見ると、70歳まではまだまだ有病率が低く、伸び方もゆるやかですが、70代以降は加速度がついて増えていく傾向が見てとれます。
こうしたデータから、「50代前後は第一段階目の認知機能の曲がり角」であり、「70代は第二段階目の認知機能の曲がり角」であるという見方も可能となります。

■脳トレは認知機能の衰えを防いでくれる
ただし、別の見方をすることもできます。というのも、ワーキングメモリの力を含むあらゆる認知機能の低下の度合いは個人差が大きく、70代になってもかなり若い状態を維持している人がいます。あるいは70代になっても認知機能がさほど低下せず、認知症とは無縁の状態を保っている人もいるのです。
ワーキングメモリは、「脳のメモ帳」と呼んでもいいと思いますが、普段から「脳のメモ帳」をたくさん使う環境にある人ほど、その力は長く維持されると考えられます。
ワーキングメモリは、日々の生活行動をスムーズに行なうために、とても大切な機能のひとつです。ワーキングメモリの力を高めることができれば、加齢による認知機能の衰えをかなりカバーできるはずです。
認知症そのものに関しては、新薬が開発されるなど治療方法も進歩していますが、まだまだ完璧ではなく、一人ひとりの「自助努力」が何よりも大切です。
健常者と認知症との中間にあたるMCI(軽度認知障害)の段階であれば、運動、禁煙、健康的で栄養バランスのよい食事、過体重・高血圧・高血糖・高脂血の管理、そして認知的なトレーニング(いわゆる脳トレを含む)によって「引き返す」ことも充分に可能です。そのためにも、脳の機能回復に効果的な「脳トレ」に取り組んでいただきたいと強く願っています。
「脳トレ」の効果についてはさまざまな議論がありますが、例えば米国では、2832人を対象に認知トレーニング(脳トレ)を行ない、その後10年間の追跡調査が行なわれたことがあります。
これによると、トレーニングを行なったグループは、行なわなかったグループと比較して認知機能の改善が認められました。そしてその効果は10年後にも維持されていたのです。ぜひみなさんも、希望をもって、楽しみながら脳トレを続けてください。