人名事典

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佐伯彰一

(さえき・しょういち)
 一九二二年富山県生れ。東京大学英文科卒。海軍経理学校教官、都立大学教授、東京大学教授、中央大学教授などを経て、英米文学者に。

 米英文学、文化の研究に多くの業績をもつが、最近は日本の文学、文化を貫くものとしての神道を再評価し捉え直そうとする。富山県の立山にある神職の家に生れ、戦後はガリオア奨学金でウィスコンシン大学に留学。ミシガン大、トロント大、ブリティッシュ・コロンビア大などで日本文学を講じるかたわら、アメリカからの視点で日本文学、日本文化を評価するという方法論で研究を進める。その後、さらに日本文化の深層に迫るために、日本人の「自伝」を研究し、海外との比較を行う作業を試みてきた。最近の活動は、まさに原点への回帰といえる。

 著書に『近代日本の自伝』(中公文庫、90年)、『神道のこころ』(中公文庫、92年)がある。

(データ作成:1997年)