人名事典

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疋田 努

(ひきだ・つとむ)
1951年、大分県臼杵市に生まれる。小学生のときには、田園や池で魚やカエルを捕まえて遊び、小学5年生から昆虫採集に熱中した。実は、子どものころは爬虫類好きではなかった。京都大学入学時は生物物理学志望だったが、フィールドワークのおもしろさに目覚め、生態学を志す。卒業研究はアカネズミ齢査定の研究だった。やがて、春先に大学の近くによく出てくるトカゲに関心をもち、生態を調べはじめた。このとき、すでに大学院でヒキガエルやサンショウウオの分類についての研究をしていた松井正文さん(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)と出会った。大学院をめざすが入試に落ち、志望分野を変更。トカゲ類の系統分類学をやろうと決心して、2度目の受験で松井さんのいる動物系統学分科に入学。現在、京都大学大学院理学研究科教授。爬虫類の分類学、系統学、生物地理学を研究している。日本をふくむ東アジア、東南アジア、マダガスカルで調査を行ってきた。

おもな著書は『爬虫類の進化』(東京大学出版会)など。監修した爬虫類関係の出版物は多数。

(データ作成:2012年)