人名事典
野口悠紀雄(のぐち・ゆきお) |
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一九四○年東京都生れ。東京大学工学部卒。大蔵省入省。エール大学で経済学博士号を取得。一橋大学経済学部教授を経て東京大学教授。 一九八○年代後半の日本は、異常な時代だったが、「このバブルは悪である」と断罪する立場を明確にする。その理由として、勤勉な労働が正当に報われない社会は間違った社会であること、資源配分が歪んでしまった結果、日本経済が目に見えない損害を被ったことの二点を挙げる。また、「現在の日本の経済体制の基本は、一九四○年ごろに形成された戦時経済体制の継続である」という説を立て、改革すべきだとしている。その一つが、ナチス・ドイツのライヒスバンク法をモデルにした日本銀行法で、日銀の独立性を確保する論理を展開している。 著書に『バブルの経済学』(日本経済新聞社、92年)、『一九四○年体制』(東洋経済新報社、95年)などがある。 |
(データ作成:1997年) |