東野圭吾『夢幻花』 200字ブックレビュー入選作品発表


夢幻花』200字ブックレビュー(2016年6月7日締切)にたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございます。厳正なる審査の結果、入選作品が決まりましたので発表させていただきます。

 

 

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特別賞

 

初めて出会った朝顔市でソフトクリームを食べていた蒼太と孝美が、バーでお酒を酌み交わすラストシーン。ここに、彼らが宿命を"使命"に変え、生きてゆく逞しさを感じる。人は目に見えない何かに翻弄される。得体も知れないが故にある種の魅力を放ち、嫉妬や焦燥、劣等感から時に自分を見失ってしまうのかもしれない。本書はミステリでありながら、自らと真正面から向き合うことの大切さを教えてくれる後味爽やかな一冊である。

 

東京都 阿吹蓉 さん

 


 

ラスト、梨乃が犯人と向き合うシーンが印象に残っている。 ありもしない才能を求めることは罪なのか。 夢は夢のままでいいし、幻もそれ自体は害じゃない。ただ、幻や夢を無理やり現実に引っ張り出そうとし、そこが夢の中ではなく現実なら、見た夢の後始末もしなきゃいけない。 現実って難しい。どうしたらいいか分からない。それでも、才能や罪など自分が今持っているものを見ようとしないのは違うのだと思った。

 

茨城県 本庄叶花 さん

 


 

「世の中には負の遺産というのもあるのよ、蒼太君」この言葉には本書の全てが集約されていると思います。過去と現在の事件を結ぶ時間軸に遺産を相続した者達が絡み付いてその蔦が広がっていく様が支柱に絡み付いて咲く朝顔を連想させました。

 

兵庫県 SPAM さん

 

優秀賞

 

一つの小さな事件が代々受け継がれている重大な秘密につながっていく展開は、意外性の連続で、最後まで興奮が覚めなかった。特に印象的だったのは、登場人物が事件の真相を探り当てると共に、自らの迷いを克服した場面である。若者が自分の選択から逃げないことを決意したり、失った自信を取り戻したりする姿に、自分の若い頃が重なって涙が出た。『夢幻花』は私に人生こそが最大のミステリーであることを教えてくれた作品である。

 

東京都 シノノメグサ さん

 


 

謎の中心として随所に現れる黄色い花は無論、鮮血ほとばしる過去の事件、夏の陽射しに照る入谷の朝顔市、事件解決を祝すミモザ杯などが、これまでで最も色彩豊かな東野作品に仕上げている。また、負の遺産に対する要介や孝美の毅然たる態度、秋山翁の金言の数々、希望の光差す結末のいずれもが心を打つ。未来を担い、感性に溢れる若者達に読ませたい一作。

 

広島県 芹田 ねこ さん

 


 

東野作品はリアルである。夢やテレビの中だけの話ではなく、今どこかで起こっていそうな物語である。時事問題など考えされられる事も多いし、毎回 最後には必ず驚かされる!無駄に登場人物が多くないのも良い。毎年 咲かせている朝顔も、今年からは見る目が変わりそうです。朝顔市にも行ってみたくなりました。とりあえず、今年の朝顔の種を買いに行ってきます!

 

千葉県 ちゃあ さん

 


 

「あたしたち、何だか似てるよね。一生懸命、自分が信じてきた道を進んできたはずなのに、いつの間にか迷子になってる」梨乃さんのこのセリフです。この小説は、推理小説ですがメインは生き方に迷ってしまった若者が再度自分を見つめ直すところにあります。私も現在就職活動中で、仕事について迷うことも多くありますが、作中で登場人物の成長が見られ勇気付けられました。

 

東京都 もんちゃん さん

 


 

読み入ってしまった、東野圭吾はやっぱり面白い。代々の血筋に翻弄される2つの家族。黄色いアサガオの秘密を知る要介と伊庭孝子、それを知らずに、事件を調べる早瀬、蒼太、梨乃、どちらもいたから事件が解決できた。複雑に絡み合ったストーリーが、1つになった時のスッキリ感はここ最近の本でも久しぶりでした。

 

宮城県 ぽさみ さん

 


 

夢幻花の謎を横糸に、家族・人生を縦糸に、東野さんによって織り上げられた極上のミステリー。社会の歴史と個人の歴史の関わり、背負うべきものと受け継がれるものを描きながら、読み終えた先には爽快感が満ちている。「でもそうならないのなら、誰かが引き受けるしかない。」そう、この作品に通っている一本の線は、決意なのだ。―今出逢えた価値をきっと後に感じる一冊。

 

埼玉県 yumemi さん

 


 

最後まで散りばめられた伏線がどのようにして繋がりを持つのか先の見えない展開を、聡明な主人公蒼太と、元有望水泳選手の梨乃が、「黄色い花」に込められた隠された真実へと迫りながら、次第に明らかとなっていく衝撃の事実に、圧倒されます。 さまざまな人との出会いを通じて成長する主人公の姿は、いまの世代が先代からさらに先の世代へと継承していくべき大切な心や思いを教えてくれる。そんな1冊であると思います。

 

長野県 たみぞう さん

 


 

秋山周治から早瀬刑事の息子の裕太に宛てた手紙が、とても印象に残っている。秋山氏が長い人生を生きてきた中でずっと抱えてきた思いを、これからの人生を懸命に生きようとしている裕太だからこそ、話したのではないか。秋山氏は、黄色いアサガオに人生を翻弄されて亡くなったが、早瀬刑事や梨乃、蒼太、要介、孝美が懸命に真相を追いかけていくことになるのは、秋山老人の生き様が、そうさせた様に思えるのである。

 

愛知県 浅田 雅代 さん

 


 

アサガオの多彩さに狂わされていく人々の人生が綿密に描かれています。 そんな中でも、蒼太たちが「負の遺産」に付き合っていく姿は、私たちに大切なことを気づかせてくれます。「負の遺産」は消えることなく、人の心に残り続け傷をえぐり続けます。 それは人それぞれ違うものでしょうが、梨乃や蒼太の様に、真実を求め続けることに意義があるのでしょう。読了後、自分が生きてきた軌跡を振りかえずにはいられません。

 

神奈川県 アッキー さん

 


 

50年前の事件と、今回起こった殺人事件、そして、アサガオの秘密。全ての謎が繋がったとき、鳥肌が立ちました。さらに、互いに、自分の進むべき道を見失った蒼太と梨乃が、最後に自分の進むべき道を見つけ出したという最後には目頭が熱くなりました。と同時に、負の遺産は誰かが引き受けなければならないという伊庭さんの台詞が見に染みてきました。文字だけで、これだけ人の心を動かせる作品は、殆ど無いでしょう。

 

茨城県 小林 大地 さん

 

賞品

 

特別賞(3名)...図書カード5000円分

優秀賞(10名)...図書カード1000円分

※賞品は7月上旬の発送を予定しております。

 

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