読書の悦楽
発売日
1998年11月02日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57213-0

読書の悦楽

著者 谷沢永一著 《関西大学名誉教授》
主な著作 正体見たり社会主義』(PHP研究所)
税込価格 524円(本体価格476円)
内容 読書とは、あくまでも自分の好み、意志、内面的な要求をバネにして行なうもの……。人間通の読書家として知られる著者による読書論。



 毎日、店頭に溢れ出るほど刊行される新刊書籍の中から、何を、どう選んで読めばよいのか? 図書費を押さえつつも、できるだけ幅広い分野の書物に目を通しておきたいが、何か上手い方法はないか? 本書は、こんな悩みを持つ活字中毒者に贈る、本読みのプロ・谷沢永一が経験的に得た“読書の手口”の大公開である。 本書を構成するのは「雑読学序説」「蒐書学序説」「読まねばソンする25冊」の3章。「雑読学序説」は、著者が教鞭をとっていた関西大学の一年生対象の講座の最終講義を文章化したものだけに、漫談のような語り口調の中にも、思わず頷いてしまうプロの読書の方法論が堅苦しくなく語られていて面白い。「読まねばソンする25冊」では、著者お薦めの逸品、名著が紹介されており、活字好きにとっては有り難い読書ガイドになっている。 作家、評論家による読書論は多々あるが、これほど実践的な読書論はない。活字好き必読の一冊である。