後藤又兵衛
発売日
2000年07月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57428-8

後藤又兵衛
大坂の陣に散った戦国きっての勇将

著者 黒部 亨著 《作家》
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 黒田官兵衛・長政父子に仕え、戦国きっての武勇者と呼ばれた又兵衛。大坂の陣での、その見事な散り際までを描き上げる長編歴史小説。



 戦国時代一の名軍師・黒田官兵衛の嫡男・長政の指南役として出仕し、彼に、武士としての心構えから、戦場での将としての立ち居振舞いまでを教え込むとともに、九州島津攻め、文禄・慶長の役、関ケ原合戦と、歩みをともにした、歴戦の勇士・後藤又兵衛。彼には自らの矜持として持っていた、武士としてのあるべき姿を、その人生において具現したいという、理想があった。常に泰然と構え、水の如き心持で戦に対峙せよと説く又兵衛に対し、血気盛んで情動的な教え子・長政は次第に彼に対する反感を募らせて行く。その確執は、やがて修復不可能となり、又兵衛は黒田藩を去らざるを得なかった。その後、大坂の陣が起こり、又兵衛は、不利を承知しながらも豊臣方に参加。時代の名主となった徳川家康を散々に苦しめながら、命を散らして行く。 生まれつき、要領の良い世渡りが苦手で、武人として誇らしく生き切ることのみを願った、一徹な男の魅力を描く、長編歴史小説。