平 清盛
発売日
2000年11月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57465-3

平 清盛
時代を切り拓いた武家の棟梁

著者 中村 晃著 《作家》
主な著作 児玉源太郎』(PHP研究所)
税込価格 713円(本体価格648円)
内容 平家の棟梁として貴族に代るはじめての武家政権を開いた清盛。実力で武家の地位を高め、栄耀栄華を極めた武将の波乱の生涯を描く力作。



 貴族政治が限界に及んだ時代に、平家の棟梁として初めての武家政権を開いた平清盛。本書は、彼の果敢な生涯を軸に、平氏の勃興から滅亡までを描いた長編歴史小説である。

 白河法皇の院政下、寺社勢力との抗争などから、平氏・源氏に代表される武家の台頭が顕著になっていた。中でも平氏は貴族に巧みに取入り、着実に力をつけていく。そんな折り、平氏の棟梁・忠盛は白河院の胤を身篭った祇園女御の妹・安子を賜ることに。子は忠盛の長男としてこの世に生を受ける。清盛の誕生である。やがて清盛は父が築いた地位と富を受け継ぎ、平家の棟梁として保元・平治の騒乱を制圧、源氏の勢力を削ぐとともに、朝廷に確かな地盤を築いていった。1167年、清盛は太政大臣に昇進。ここに平氏一門による政権が誕生し、以後十数年にわたり、一門は栄耀栄華を極めるのである。

 貴族政治の終焉と武家政権の誕生、中世の幕開けとなった時代をパノラマ的に描く力作である。