年金の教室
発売日
2000年01月21日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-60860-0

年金の教室
負担を分配する時代へ

著者 高山憲之著 《一橋大学経済研究所教授、経済学博士》
主な著作 『年金改革の構想』(日本経済新聞社)
税込価格 726円(本体価格660円)
内容 保険料を引き上げなくても公的年金は維持できる??制度の平易な解説と共に混乱する改革論議を明快に整理。99年改正に準拠した決定版。



 「改正」の名のもとに繰り返される給付カットと保険料引き上げ。「これまでのようには年金をもらえないのではないか」「いま保険料を払っても無駄になるのではないか」等、高齢者から若者まで、公的年金に対する不信は募る一方である。しかしそのような不信・不安感の根拠になっている、いわゆる「年金危機説」は多くの誤解に基づいている、というのが、年金学の第一人者である著者の主張である。

 著者によれば、基礎年金における保険料の徴収ベースを現行の所得から消費支出ベースに切り替える、すなわち年金目的消費税の導入により、給付水準引き下げも、保険料引き上げも不要であり、現在も、将来も、公的年金によって老後の生活設計は確保できる、という。

 本書では、「積立方式への切り替えや民営化はどこまで有効か」「第三号被保険者問題いわゆる専業主婦優遇批判をどう考えるか」などの争点を整理し、年金問題の全体像を明らかにする。99年度改正案も収録した最新の書。