時代劇映画の思想
ノスタルジーのゆくえ
時代劇の衰退によって日本人は何を失ったか? 歴史社会学的視点から時代劇の文化性を再評価し、日本人のあるべきモラルと精神性を考える。
- 税込価格
- 726円(本体価格660円)
- 発売日
- 2000年10月20日
- 判型
- 新書判
- ISBN
- 978-4-569-61338-3

Content
松之助映画に始まり、『丹下左膳』『次郎長三国志』『大菩薩峠』『忠臣蔵』など、数々のヒット作を生んだ時代劇映画。なぜ人々はあれほど熱狂したのか。
かつて大衆は時代劇の中に、都市化・産業化のプロセスで自らが失いつつある生活様式やモラルを見た。著者はこうした時代劇の特質を「ノスタルジー装置」と名づける。本書では、時代劇の衰退と共にそれが機能しなくなったことで、日本人が何を失ったかを明らかにしていく。
特に、幕末維新映画を佐幕派側・倒幕派側に分類するという初の考察は注目である。敗北者に対する愛惜・追悼の感情が両者に共通して、いたことがわかる。
本来時代劇は、日本の文化や社会を理解する上で貴重な材料と示唆を与えてくれる。しかし、これまでは時代劇に関する本格的な考察・研究は乏しい。本書は、社会学的視点から戦前・戦後の膨大な作品群の綿密な考察を通して、時代劇文化の真髄に迫った一冊。
時代劇の解説書にも最適。
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