FRB――ドルの守護神
発売日
2000年11月21日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-61392-5

FRB――ドルの守護神

著者 中尾茂夫著 《大阪市立大学経済研究所教授、経済学博士》
主な著作 『金融の時代』(日経BP社)
税込価格 726円(本体価格660円)
内容 アメリカ的金融システムとは? 公定歩合操作をはじめ、FRB(連邦準備理事会)はどこまで世界市場に影響を与えているかを考察する。



 ニューエコノミーに沸いた90年代のアメリカ金融界。好景気の立役者としてグリーンスパンFRB(連邦準備制度理事会)議長をあげる声は多い。独自の権限を持つ、この巨大な規制監督庁・FRBの組織と戦略とは?

 本書では二十世紀のアメリカ金融史をたどりながら、米国がいかにドルを基軸通貨としえたか、強いアメリカの秘密を解き明かす。

 第一章、二章では、中央銀行設立が1913年と、日欧に比べ遅れた原因、さらに戦後の五人のFRB議長の役割などを分析。第三章では、公定歩合、公開市場操作の仕組み、さらに、フェドワイヤー決済、電子記帳決済など、米国的市場と通貨の関係を解説。第四章以降は、「一人勝ち」となりつつあるアメリカ経済の強さ、その背後にあるFRBの戦略などを分析している。

 FRB、シカゴ連銀での研究歴を持つ著者が、したたかなアメリカ的金融の秘密に迫った意欲作である。