デジタルを哲学する
発売日
2002年09月13日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-62412-9

デジタルを哲学する
時代のテンポに翻弄される<私>

著者 黒崎政男著 《東京女子大学文理学部哲学科教授》
主な著作 『哲学者クロサキの写真論』(晶文社)
税込価格 726円(本体価格660円)
内容 劇的に進行する技術革新。情報、哲学、そして人間はどこへ向かおうとしているのか。異能の哲学者クロサキが「デジタル化時代」を斬る。



 日進月歩で進化するデジタル・テクノロジー。インターネット、デジタル動画、携帯電話……1と0で構成される世界では、誰もが<著者・情報発信者>になり得る。<モノ>から飛び出した情報は一人歩きし、著作権はあいまいになり、本や写真の奥深い質感は失われていく……。

 昨日の世界が明日には激変する電脳社会において、時代のテンポに目を奪われる人間は何を喪失し、何を求めているのか。今日のコンピュータ理論を基礎づけた<哲学>の意義を問い直し、「デジタル時代」の現代を斬る異色の哲学書。

 (内容例)IT革命とは何だったのか/<モノ>から離れた情報は喜びを与えてくれるか/文章表現のカラオケ化/大学の権威は失墜するしかないのか/哲学にとって<現代>とは何か/「書物」の衰退と哲学<者>の権威/「環境にやさしい」に隠された「人間中心主義」/超強力版・人間機械論/クローンにみる「現代人の衰弱」/人間がコンピュータに負けた?