風の陣[天命篇]
発売日
2004年12月15日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-63972-7

風の陣[天命篇]

著者 高橋克彦著 《作家》
主な著作 風の陣[立志篇]』、『風の陣[大望篇]』、『風の陣[風雲篇]』、『風の陣[裂心篇]』(PHP研究所)
税込価格 1,870円(本体価格1,700円)
内容 女帝を思うままに操る怪僧・道鏡。その恐るべき野望を打ち砕かんと立ち上がる蝦夷たち。道鏡の魔の手は……。歴史巨編、待望の第三巻。
リンク

http://www.php.co.jp/kazenojin/



 『炎立つ』『火怨』に続く著者渾身の歴史巨編『風の陣』の「立志篇」「大望篇」に続く第3巻目。

 恵美押勝(藤原仲麻呂)が討伐されてから一年近くが過ぎた。時は天平神護元年(七六五)。新たなる権力者・弓削道鏡の専横に危機感を募らせた嶋足と天鈴は、「打倒道鏡」の決意を新たにする。嶋足にとって道鏡は、愛する益女を罠に嵌め、命を奪った憎き男でもあるのだ。

 しかし彼らの思いとは裏腹に、道鏡と孝謙女帝の蜜月関係は続き、道鏡の権勢は揺ぎないものになっていった。宝の山である陸奥に道鏡の魔の手が伸びる――嶋足らは、道鏡の息の根を止める策を講ずべく立ち上がった。そんな折、耳を疑う託宣が…。

 平城の都、そして陸奥を舞台に、動乱の兆しを感じ取った蝦夷たちの戦いが幕を開ける。しかし陸奥の蝦夷たちは一枚岩とはいかない。まとめ役は伊治鮮麻呂のみだが、鮮麻呂はまだ若かった。愛する陸奥を守るため、嶋足と天鈴はどんな策に出るのか…。